ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して
自分の心を知ることと他者にむけて開かれることとを相即不離な過程として描いた2013年公開の映画です。ある心理療法の記録(1951年刊行)に取材しています。精神分析の一般的な姿を伝えるものではありませんが(また残念なことに、ネイティヴ・アメリカンという患者の出自を話の展開で十分に活かしていませんが)、ある時代と文化のなかで行われた心の探究をきめ細やかな描写を通じて追体験させてくれます。
ちなみに、日常生活に溶けこんだいわば等身大の精神分析実践を見せてくれる映画としてはナンニ・モレッティ監督『息子の部屋』があります。
(監督:アルノー・デプレシャン)