若き詩人への手紙・若き女性への手紙
リルケ
表題の二作品のうち、「若き詩人への手紙」は、ある青年に対して詩人・リルケが送った一連の手紙をまとめた書簡集。創作にまつわる青年の悩みや彼が感じている孤独に対して、リルケは外ではなく自らの内へ問いを向けるよう、真摯に言葉を投げかけている。青年の不安や悲しみ、憂鬱といった気持ちは芸術を志す多くの人が経験し、かつ共感するものだろう。
(高安国世:訳/新潮文庫)