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旅人　ある物理学者の回想

湯川秀樹

日本人で初めてノーベル賞を受賞した湯川秀樹博士が、自身の幼い頃から27歳までの半生をふり返る。自身を「孤独な我執の強い人間」であると客観的にまなざす姿勢や、幼い頃から世界的な発見を成し遂げたいと目標を持っていた姿には、誰もが刺激を受けるはず。一方で、京都ならではの風景とともに、家族の姿や学生生活が生き生きと描かれ、偉大な先人を身近に感じることができる。明治後期の生活感や、学校の教育方法を100年後の現代と比較して読むのも面白いだろう。 (角川ソフィア文庫)

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