海洋の生命史 生命は海でどう進化したか

西田睦:編

約38億年前、最初の生物は海で誕生したと考えられている。その後、様々な地球環境の変遷を経て海で生物は進化し、様々な海洋生物どうしの関係を保ちながら、生活している。海洋生物はどのような仕組みで誕生したのか。執筆者の一人、山形大学の半澤直人先生は「海水湖における海洋生物の固有進化」を紹介。先生たちは、日本の真南にあるパラオ諸島の海水湖群に着目。なぜなら、海水湖群は「約15000年前に外海から分断された小さな海」と見なすことができ、そこに生息する生物はそれぞれの海水湖で独自の進化を遂げていると考えられるからだ。そして生物の形態の観察やDNA分析をした結果、海水湖ごとに独自の進化が起こっていることを明らかにした。本書からは、こうした新たな生命誕生のロマンに触れてほしい。 (東海大学出版会)

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