天守物語 「ちくま日本文学011泉鏡花」より

泉鏡花

主が美しい鳥を見て、それが欲しさに勝手に自分でそらした鷹を、家来の鷹匠の咎(とが)として鷹匠の命をさし出すのが「臣たる道」とするくだりで、主人公の天守夫人(女性)が「その道は曲っていましょう。間違ったいいつけに従うのは、主人に間違った道を踏ませるのではありませんか。」と鷹匠に問います。

詩的な文章の中に清々しさを感じる作品(戯曲)です。この作品(戯曲)を読むと、「曲がっているのは曲がっている」、「間違っているのは間違っている」とは決して言いづらい社会的関係の中で、主体性をもって自分の主張を言いなさいと、後押ししてくれる力を与えてくれます。 (ちくま文庫)

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