ハマータウンの野郎ども
ポール・ウィリス
対象は1960年代のイギリス。労働者階級の家庭に生まれた少年たちがどのような世界観を持ち、どのように生きていこうとしていたのかを探っていく、古典的名著です。学校で教わる「正しさ」とは真逆の、一般的には「不良」と呼ばれるようなふるまいや考え方、価値観が、どのようにして成り立ち、繰り返されているのかを浮き彫りにしていきます。
読み進めていくうちに、学校で良い成績を取り、受験競争に勝ち抜き、人生の「勝ち組」に…という私たちの社会の価値観を問い直さずにはいられません。社会的に下層とされた人びとの世界について考えていくための大切な視点を与えてくれる本です。
(熊沢誠、山田潤:訳/ちくま学芸文庫)
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