農山村は消滅しない
小田切徳美
2014年、「2040年までに896の自治体が消滅する」と予測した日本創生会議の発表が大きな波紋を呼んだ。本当にそうなのか、この本は問いかける。著者は、農政学・農村政策論、地域ガバナンス論を研究する農学者。過疎や限界集落等、農村問題の専門家として知られる。また地域ガバナンスとは、地域コミュニティにおける民主的なルールづくりに向けた運動のことをいう。この本は、地方の消滅という難問を克服する多くの事例をもとに、地方、とりわけ農山村は消滅しないと結論する。日本の農林業が地域社会といかに密接な関係を持っているか理解できるだろう。
(岩波新書)
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