植物のこころ

塚谷裕一

著者は発生生物学、系統分類学を専門にする植物学者。夏目漱石の小説『それから』に出てくる白百合が白くないことを指摘したエッセイ「漱石の白くない白百合」で知られる。「それから」に記述された特徴を取り上げ植物学上の種の特定を論考し、白い百合でなく日本の原生種で花弁が黄色のヤマユリだと推定したのだ。ユニークな着眼点はこの『植物のこころ』でも発揮。この本では植物の器官が分化し多様化していく遺伝子群の働きを説明し、多様に進化した植物としてつる植物など、植物の感覚の鋭い戦略や特異な環境に適応した植物などを“植物のこころ”という題名で言い表し書き綴っている。 (岩波新書)

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