ブラック・スワン 不確実性とリスクの本質
ナシーム・ニコラス・タレブ
ブラック・スワンとは、金融市場において、事前にほとんど予想できず、起きた時の衝撃が大きい事象のことをいう。それは認識論学者で元ヘッジファンド運用者としての経験を持つナシーム・ニコラス・タレブが、2006年に刊行したこの『ブラック・スワン』がもとになっている。この本はまた、2008年に起こった世界的金融危機のリーマンショックを予測していたと話題を呼んだ。「未来はある程度予測でき、リスクは避けられる」という認識を独特の語り口で崩してしまう。幅広い分野に登場する「時間変化する複雑なシステム」が共通に秘めるもろさに焦点を当てる本だ。上下巻出ている。
(望月衛:訳/ダイヤモンド社)
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