20歳からの社会科

明治大学世代間政策研究所:編

若い世代に大きく関わる政策課題である、財政・社会保障、外交、教育、環境問題について、経済学・政治学などの知見に基づいてどのように考えればよいのか導いてくれる一冊。例えば、日本の財政にとって、医療・社会保障は喫緊の政策課題だ。中でも国民年金については、少子・高齢化社会ではこの仕組みがうまくいかないと、多くの財政学・公共経済学の研究者により指摘されている。なぜ国民年金の改革が必要か、なぜ改革が「先送り」されるか。これはまさに財政・公共経済の分析対象だ。本書では、こうした問題やその解決策についても紹介されている。「20歳からの」と銘打っているものの、財政や社会保障、若者の政治参加などに関心のある高校生にお勧めしたい。 (日本経済新聞出版社)

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