量子力学と私

朝永振一郎

日本で最初のノーベル賞学者・湯川秀樹博士と2番目の受賞者・朝永振一郎博士は、第三高等学校(京都大学)時代、机を並べて量子力学を勉強していたという。二人の好敵手の性格は対照的。この本の著者、朝永博士は「(湯川さんと違い)私は大学生のときとても悪い健康状態だったこともあり、また呑ん気なものだから、量子力学がどんなものかは全然知らなかった」と書いている。この本は著者のウイットに富んだ逸話に混じって、困難を極めた新しい学問への取り組み、量子力学の歴史、ノーベル賞受賞理由のくりこみ理論をやさしく語る。原子分子の性質を理解するために必要な、量子力学という現在の最も基本的な概念をわかりやすく解説している。 (岩波文庫)

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