だれが原子をみたか

江沢洋

原子や分子の発見の歴史を説明するだけでなく、実際に様々な実験を通じて確かめていく過程が詳細にまとめられています。中高生向けと書かれていますが、内容は深く、考えさせられます。

本の後半は圧巻です。化学反応の結果から酸素や水素が分子を形成していることを解き明かす経緯を描いた部分は推理小説のようです。特に1900年以降の原子や分子の実在を確かめていく歴史的な流れが、まるでその時代にいるかのように書かれており、そして当時の科学者が何を考え、どのように研究してきたかを伺い知ることができます。ある意味では近代の科学の原点を見ているようです。 (岩波現代文庫)

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