シャーロック・ホームズ

コナン・ドイル

シャーロックホームシリーズは光文社文庫や河出文庫版もあるが、文学という学問的な視点では、ちくま文庫の詳注版がおすすめ。注のマニアックな蘊蓄につきあうのは少しうっとうしいかもしれないが、作品同士の矛盾や元ネタなどを読んでいるうちに、作者の意図から距離を置いて作品を深読みするのが面白くなってくるだろう。相同と相似を区別したリチャード・オーウェンも、ホームズの推理方法と深い関係があることも指摘されている。小説が意外なところで社会とつながり、無数の作品と結びついていることは、古典だからこそよく見えるし、そういう作品こそ古典と呼ばれることがよくわかる。 (小池滋:訳/ちくま文庫)

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