発育期の子どもが身体活動を実践することで得られる健康上の恩恵には、たくさんの、かつ多面的な報告があります。例えば、身体活動が、肥満予防や体力向上につながり、健康に寄与することが明らかとなっています。また、身体活動は抑うつ傾向の改善、非行やドラッグなどの非社会的行動の抑止につながることが報告されています。ただしその恩恵や効果について、総合的な観点から評価することが必要と考えられます。
幼少期の運動スキルが、思春期、成人期にどう影響するのか
私は子どもの発育発達学、成長学を専門にしています。特に「運動」に着目して研究しています。現在は、幼少時の子どもの頃の体力や運動のうまさ、運動習慣が、将来(思春期~成人期)の体力や運動習慣に、どのくらい影響しているのかを研究しています。
海外では、10歳前後の思春期のボール操作能力が、6~7年後の体力や運動習慣に好影響をもたらしていたといいます。また思春期のボールの操作能力は、小学校の低学年頃や幼少期のスキル獲得が関連しているのではないかと考えられます。幼少期は、思春期に影響し、さらに成人期の健康と関係しているのではないかと考え、研究を進めています。
一般的な傾向は?
- ●主な職種は→学校教員(小・中学校が多い)