食・農学系の本

見えない巨人 微生物

別府輝彦

一匹一匹は目に見えない微生物が、いかに我々の身近に存在しているかを知ることが出来る。この本では「発酵」「病気」「環境」の観点から微生物の働きを解説しており、よく知っている食品や医薬品が微生物の力で作られていることを具体的に知ることが出来る。微生物には病原性のものもあり、遠ざけたい種類もあるが、人の役に立っている安全な微生物の存在や、自分の身体を守ってくれているたくさんの微生物にも注目して欲しい。さらに、まだまだ分からないことがたくさんある微生物の世界に関心を持ち、そうした研究に興味を持ってほしい。 (ベレ出版)



ロレンツォのオイル/命の詩

副腎白質ジストロフィーという難病の子供を救うべく、両親が賢明に研究を行う。そして特定のオイル(エルカ酸とオレイン酸からなるもの)を用いた食事療法により、症状の回復に至った実話を映画化したもの。栄養学の役割を再認識させられる秀作。 (ジョージ・ミラー:監督)



植物は感じて生きている

滝澤美奈子

水やミネラルなどの植物栄養も含めて、さまざまな環境要因に植物がどのように応答しているか、科学ジャーナリストの手でわかりやすく書かれている。植物は食糧と資材の生産を通じて人類の生活に大きな恵みを与えてくれている。また地球環境においても植物はなくてならない。しかしその割に私たちは、植物が生きるしくみ、特にさまざまな環境変化にダイナミックに応答しているメカニズムをあまり理解しないでいる。この本は植物の巧妙な環境適応機構について、それを研究者はどのように研究しているか、実際の研究現場でのインタビューを通じてわかりやすく教えてくれる。 (日本植物生理学会:編/化学同人)



もやしもん

石川雅之

菌が見える特殊能力を持つ青年が、農大でカビや酵母などの様々な菌に出会う漫画。様々な菌がコミカルにキャラクター化されて描かれており、微生物に興味を持ってもらえるだろう。微生物そのものや、微生物と食品の関係、微生物と生活の関係のイメージを持つのにも役立つ。 (イブニングKC)



みずものがたり 水をめぐる7の話

山本良一

著者は環境問題が専門の工学者、編者のThink the Earthは「エコロジーとエコノミーの共存」をテーマとするNPOだ。この本は両者が共同で、環境問題にあまり関心を持たない多くの人にメッセージを届けたいという思いで作られた。「水はたくさんの条件が奇跡的に整って、0度から100度のあいだ、つまり水が液体として存在できる温度を長い時間保ってきた」、「体の70%が水でできている」と編者は述べる。そしてその水を「人間は大切にしているだろうか」と問いかける。見過ごされがちな水の重要性、人間や生物と水の関係、世界の水事情について豊富なイラストを交えてわかりやすく解説している。 (Think the Earthプロジェクト:編/ダイヤモンド社)



作物と土をつなぐ共生微生物 菌根の生態学

小川眞

植物と共生する菌根菌について解説する本。植物が生きる上でいかに微生物・菌類に頼っているのか、また、それらがどのような形をし、どのような働きをしているかなど、基本的なことから、この分野の研究が進む方向までをわかりやすく解説している。 (農山漁村文化協会)



人が学ぶ植物の知恵

荻原勲、平沢正、福嶋司

植物の体の基本からはじまり、植物の生理作用、植物が放つ花の香り、子孫を残す受粉や遺伝子のしくみまで、植物の持っているさまざまな知恵を豊富なイラスト入りで解説する。著者は、園芸学、植生学、作物生態生理学の専門家たちの共同執筆による。 (東京農工大学出版会)



人を助けるへんな細菌すごい細菌 ココまで進んだ細菌利用

中西貴之

よく耳にする身近な細菌から、驚くべき生態を持つ細菌まで、様々な細菌が登場。実際にどのように微生物が利用されているか、またこれからどのように利用される可能性があるかという話が、とてもわかりやすく紹介されてる。 (技術評論社)



地球温暖化の予測は「正しい」か? 不確かな未来に科学が挑む

江守正多

著者は気象学者。コンピュータシミュレーションによる地球温暖化の将来予測を専門とする。二酸化炭素排出などの削減で森林科学においても注目すべき「地球温暖化」問題について、気象学者の観点から、比較的冷静にわかりやすく解説している。地球温暖化については、危機を強調する物から懐疑論までまったく主張の異なる数多くの著作が出版されており、読み比べてみると科学的な思考過程にも大きな違いがあることが認識できる非常に興味深い課題。その際に、一読しておくと参考になる本だ。 (DOJIN選書)



植物で未来をつくる

松永和紀

植物科学分野の研究者へのインタビューに基づき、植物のゲノムや遺伝子に関する研究の実例や成果をわかりやすく解説している。毎回違ったサイエンスライターが植物科学の研究者たちを訪ね、植物研究の面白さをレポートする全5冊の「まるかじり叢書シリーズ」の1冊。 (化学同人)


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