ウォールデン 森の生活

ヘンリー・D.ソロー

コロナ禍のさなか、“不要不急”の外出ができない日々を過ごした人も多いことでしょう。それでは、生きる上で“必要不可欠”なものとは何なのでしょうか。思想家であるソローは、人間が生きていく上で何が大切なのかを考える中で、街を離れて森で生活することを決断します。その森での2年間あまりの生活について書かれているのが本書です。彼は森での生活を通して、生きる上で必要不可欠なものについて、次のように述べています。

“Only four necessities in life are: food, shelter, clothing, and fuel.”

楽しみに欠けた、ちょっと貧しそうな生き方にも思えるかもしれません。しかし、ソローは、森での生活は豊かそのものだったと述べています。旅や山登りでは「荷物の重さは不安の大きさ」という言葉がありますが、要らないものをそぎ落としていった先の豊かさというのもあるような気がします。最近では「断捨離」という言葉も流行っていますね。

少し難しい本ですが、豊かに生きるとは何かを考えるきっかけになるかもしれません。 (訳:今泉吉晴/小学館)

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