青年と雑誌の黄金時代 若者はなぜそれを読んでいたのか
佐藤卓己:編
今や若い世代は雑誌を読まなくなっているが、1960年から80年代の雑誌メディア「黄金時代」に、今となっては不思議なほど、かつての「若者」たちは青春時代にやたらと雑誌を購読していた。本書は、受験雑誌や思想雑誌からファッション誌に映画雑誌、ゲーム雑誌等の内容を紹介する研究書でありながら、全章を通じ、「雑誌の時代」なるものは何だったのかを考察している。雑誌は「若者」との関わりにおいて積極的な役割を果たしていた時代があったと知ることで、逆に今の「若者文化」や「今」の世の中を知る手がかりを与えてくれる。おそらく高校生の皆さんの親世代にあたるので、親子で議論でき、社会人となったとき上司となる人たちの価値観を学べる研究書という点でもオススメ。
(岩波書店)
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