砂糖の世界史

川北稔

かつて貴重品であった砂糖を求め、イギリス人はカリブ海の島々を植民地とし、砂糖プランテーションを建設する。それが、アフリカからの奴隷貿易につながる。イギリスでは、砂糖を入れた飲料を販売するコーヒーハウスが人々が集まり討論する場となり、政党や学術団体の設立につながる。砂糖は、世界を大きく変えた。砂糖以外にも、綿花、コーヒー、茶、小麦、あるいは現代なら原油のように世界中に需要がある商品がある。こうしたモノに着目し、それを求める商人や企業の活動、人々の消費動向の変化を分析することは経済史研究の中心的な課題の一つである。本書は、経済史によって何が明らかにできるかを、経済だけではなく、社会や政治、文化とも絡めて示している。『茶の世界史』『チョコレートの世界史』などの書籍も経済史の入門書として読むことができる。 (岩波ジュニア新書)

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