空洞化のウソ 日本企業の「現地化」戦略

松島大輔

経産省の現役官僚が執筆した本。ここ30年来言われてきた、産業の「空洞化」について、様々な事例の検証を含め再検討を行っている。本書で著者が示した解で国内問題が本当に改善するのかの根拠はやや不足している感はあるものの、地方の中小企業において海外展開が進んでいることや、それが将来日本にもたらす影響を考察した点は、今後の国内地域経済を考える上で重要な視点を与えてくれる。本書は、産業政策・中小企業政策・産業集積政策に特化した内容となっているが、これらの政策を地理学的視点から読んでいくと、立地地域の状況を把握することなく、こうした政策を語ることはできないことが理解できる。 (講談社現代新書)

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