固体地球惑星物理学

地震や火山など固体地球の内部を起とする自然現象を物理学を使って解き明かす。最近は、地球だけでなく、月やその他の惑星、小惑星へ関心が広がる

地震予知・火山予知   地殻変動・海底変動   マントル対流   地球深部構成物質   高圧実験

学べる大学は?

研究をリードする大学

大学詳細

東京大学

理学部 地球惑星物理学科
【 主な研究者 】
井出哲
理学部 地球惑星環境学科
【 主な研究者 】
田近英一
教養学部 学際科学科 広域システムコース
【 主な研究者 】
小河正基

京都大学

理学部 理学科 地球惑星科学系
【 主な研究者 】
福田洋一 飯尾能久 伊藤喜宏 宮崎真一 澁谷拓郎

東北大学

理学部 宇宙地球物理学科 地球物理学コース
【 主な研究者 】
矢部康男 木戸元之 西村太志 中原恒

北海道大学

理学部 地球惑星科学科
【 主な研究者 】
渡部直樹 高橋浩晃 吉澤和範 橋本武志 日置幸介

東京工業大学

理学院 地球惑星科学系
【 主な研究者 】
中本泰史 綱川秀夫

神戸大学

理学部 惑星学科
【 主な研究者 】
島伸和 荒川政彦 廣瀬仁 中村昭子 大槻圭史
工学部 情報知能工学科
【 主な研究者 】
陰山聡

名古屋大学

理学部 地球惑星科学科
【 主な研究者 】
山岡耕春 鷺谷威

その他の優れた大学

大学詳細

大阪大学

理学部 物理学科

【鉱物物理学】

鳥取大学

工学部 社会システム土木系学科

【自然電位を用いた鳥取砂丘の地下水系の研究】 鳥取砂丘において自然電位の測定を実施し、地下水系の研究を行っている。

岡山大学

理学部 地球科学科

【高圧地球科学、鉱物物理学】 惑星物質研究所は、高温高圧実験分野において、焼結ダイヤモンドアンビルでの世界最高圧の達成や、半導体ダイヤモンドヒーターの開発、各種高圧相鉱物の単結晶合成などのオンリーワン的な成果で世界的に有名である。

広島大学

理学部 地球惑星システム学科

【固体地球惑星物理学】 地球内部のマントルの動きをコンピューターで再現する研究ができる数少ない大学。

愛媛大学

理学部 地球科学科

【高圧地球科学、鉱物物理学、理論鉱物学】 地球深部ダイナミクス研究センターは、設備や教員の陣容が整っており、世界的なレベルで研究活動を行っている。地球内部のマントルの動きをコンピューターで再現する研究ができる数少ない大学。

大阪市立大学

理学部 地球学科

【断層の比抵抗構造の研究】 被害予測に直結する断層の浅部比抵抗構造を精力的に研究している。


海外で学ぶなら

大学詳細

Yale University/イェール大学(米)

地質地球物理学科

【地球物理学】 いろいろな視点から固体地球惑星物理学が学べる。

Université Blaise-Pascal/ブレーズ・パスカル大学(クレルモン第2大学)(仏)

火山研究室

【高圧地球科学、鉱物物理学】 デニス・アンドロー教授がリーダーである。ダイヤモンドアンビルだけでなくマルチアンビル装置も導入し、急速に発展している。現時点で、欧州においてバイロイトに次ぐ位置にいる。スタッフに日本人がいる他、日本で長期滞在を経験したスタッフが複数いる。

Universität Bayreuth/バイロイト大学(独)

地球科学研究所

【高圧地球科学、鉱物物理学】 欧州におけるダントツの研究拠点である。もちろん研究レベルも高い。桂智男所長の他、多数の日本人研究者が在籍している。

主な研究者

研究者詳細

米田明

岡山大学
自然科学研究科 地球惑星物質科学専攻/惑星物質研究所
【鉱物物理学】 地球深部の構成物の性質の測定を一貫して研究。特に高圧鉱物の熱的、弾性的性質を調べる。この目的のために、超高圧発生装置内で鉱物の弾性波速度測定を行える技術を開発。実験室で再現した地球深部が見えるようになった。

亀山真典

愛媛大学
理学部 地球科学科/理工学研究科 数理物質科学専攻/地球深部ダイナミクス研究センター
【マントル対流、太陽系外惑星の探索】 マントル対流をコンピュータの中で再現する研究。マントル対流は、地表面で地震、火山、地殻変動、大陸移動、プレート運動を引き起こす原動力になっている。マントル対流研究の成果を生かし、太陽系外に大きな地球型惑星の探索にも挑む。

村上英記

高知大学
理工学部 地球環境防災学科/総合人間自然科学研究科 理学専攻
【固体地球惑星内部物理学】 火山地域で自然電位を観測する研究。1995年兵庫県南部地震で震源となった野島断層で、繰り返し注水実験を行い、その際発生する活動電位を連続観測することで地震予知する。

上嶋誠

東京大学
理学系研究科 地球惑星科学専攻/地震研究所
【地球内部電磁気構造】 NTT電話回線を利用した地下比抵抗構造を調べる手法を実用化し、日本全国で調査を実施している。

川本竜彦

静岡大学
理学部 地球科学科/総合科学技術研究科 理学専攻
【マグマ学】 マグマ学において、水を多く含むものとそうでないない2種類のマグマが、どのような関係にあるか解明した業績が光る。

吉村令慧

京都大学
理学部 理学科 地球惑星科学系/理学研究科 地球惑星科学専攻/防災研究所
【地震火山発生領域の比抵抗構造】 地震断層や火山下の比抵抗構造を精力的に研究している。豊後灘プレート境界のゆっくり滑り現象(スロースリップ・イベント)発生領域の比抵抗構造のモニターも開始した。

芳野極

岡山大学
自然科学研究科 地球惑星物質科学専攻/惑星物質研究所
【高圧地球科学】 高圧化のマントル鉱物の電気伝導度測定で有名。幅広く、いろいろなテーマに意欲的に取り組んでいる。

山崎大輔

岡山大学
自然科学研究科 地球惑星物質科学専攻/惑星物質研究所
【高圧地球科学】 レオロジー(固体と液体の中間的な形態)の実験的研究でセンスの良い研究を行っている。焼結ダイヤモンドアンビルを用いた川井型装置での世界最高圧力記録(113GPa)保持者である。

大藤弘明

愛媛大学
理学部 地球科学科/理工学研究科 数理物質科学専攻/地球深部ダイナミクス研究センター
【鉱物学】 もともとは鉱物・結晶学者である。透過顕微鏡等の分析装置のエキスパートであるが、興味の対象が広く、思いもしないような面白い研究成果を挙げている。

久保友明

九州大学
理学部 地球惑星科学科/理学府 地球惑星科学専攻
【高圧地球科学】 鉱物相転移のカイネィクスやアコースティック・エミッション(岩石破壊時に放出される弾性波)の実験的研究で、センスの良い先駆的な業績を挙げている。

宮腰剛広

海洋研究開発機構
【固体地球惑星物理学】 地球や系外惑星を含む惑星の内部ダイナミクスについて、数値シミュレーション、液体金属や水を用いた室内対流実験を行っている。地球内部の流動現象のシミュレーションで最も活動的な研究者の一人。

中川貴司

香港大学(中)
【固体地球惑星物理学】 地球内部の流動現象の理論モデルで、海洋維持のためにはマントルと表層環境が持ちうる水の総量が重要なファクターとなることを明らかにした。また気候進化エネルギーバランスをモデル化、過去数十億年間に複数回の全球凍結現象がおきうる可能性を指摘できた。

小河正基

東京大学
教養学部 学際科学科 広域システムコース/総合文化研究科 広域科学専攻/理学系研究科 地球惑星科学専攻
【固体地球惑星物理学】 惑星科学の視点からマントル内部の動きを調べる日本人研究者の代表格。

歌田久司

東京大学
理学部 地球惑星物理学科/理学系研究科 地球惑星科学専攻/地震研究所
【地球内部電磁気構造】 海半球プロジェクトのリーダーとして海洋における地球電磁気学的な手法を用いた研究をけん引してきた。

岩森光

東京大学
理学系研究科 地球惑星科学専攻/地震研究所
【固体地球惑星物理学】 野外調査からコンピューターまで、物理学から化学まで、幅広い手法で研究。

大志万直人

京都大学
理学研究科 地球惑星科学専攻/防災研究所
【地殻活動に伴う電磁気現象】 地震や火山活動に伴う地殻歪に伴う磁場変動の理論、観察に関する日本の第一人者。

入舩徹男

愛媛大学
理学部 地球科学科/理工学研究科 数理物質科学専攻/地球深部ダイナミクス研究センター
【高圧地球科学】 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センターの創設者である。マントル鉱物学で重要な成果を挙げた他に、ヒメダイヤの開発者としても有名である。

石戸恒雄

産業技術総合研究所
【地震・火山活動に伴う地下水流動による電磁気現象】 岩石中を水が流れると電場や磁場が発生する現象についての実験・観測・理論を統合した世界的な第一人者。

唐戸俊一郎

Yale University/イェール大学(米)
【鉱物物理学、固体地球科学】 着眼点の鋭い研究成果を多数上げている。鉱物物理分野の研究方向を決定するリーダー格の一人である。

興味がわいたら

図解・プレートテクトニクス入門

木村学、大木勇人

プレートとは、地球の表面を覆う岩盤層のことで、地殻とマントルの最上部を合わせた部分を指す。プレートには、大陸プレートと海洋プレートがある。海洋プレートは、海洋山脈(海嶺)と海盆、海溝などでできている。プレートテクニクスは、この海洋プレートが海溝に沈み込むことによる重みで移動し、その力がマントル乗って互いに動きについての理論だ。この本は、現在の世界の大陸が分断・移動によってできたとする大陸移動説とプレートテクニクスとの違いから説き起こし、地震、火山ができるしくみ、高い山ができるしくみ、深い海底ができるしくみまで、地球のからくりなどを解き明かす。 (ブルーバックス)


地震・プレート・陸と海 地学入門

深尾良夫

高校で習う地学は、地球科学の略称だ。つまり地球を研究対象とする自然科学。この本は、地球科学の中でも比較的浅い領域に対象を絞って、地震学に基づく地球表層のプレートの振る舞いをわかりやすく紹介している。専門的にいうと、固体地球惑星物理学の手法として、地震観測と地震波速度解析から得られる知見をわかりやすくまとめている。地震によって地球内部を知る方法は、胎児の診断を超音波エコー法で行うのとほぼ同じという。地球内部の浅い領域は人間の生活とも密接に関連し、読者も自分の問題として読むことができる。 (岩波ジュニア新書)


レオロジーと地球科学

唐戸俊一郎

レオロジーとは、物質の変形とか流動一般に関する学問分野のことで、日本語では「流動学」とも呼ばれる。レオロジーは食品の口当たり、のどごしや化粧品などが肌に触れた時の感触などを分析する学問として知られるようになってきたが、実は、地球物理学への応用にも重要なのだ。まだほとんど解明されていないが、例えばプレートテクトニクスによる大規模な地殻の運動は、マントル深部でレオロジー的な流動が起こっている強い証拠という。この本は、大学教科書と読本の中間的な本であり、高校生にも固体地球科学の分野の様子が理解できる。 (東京大学出版会)


ダイヤモンドは超音速で地底を移動する

入舩徹男

地球内部は深くなるほど高圧・高温になることが知られている。ダイヤモンドは地底200kmで、炭素に高温・高圧が加わって作られるが、それがどうやって地表近くまで上がってくるのか、長年の謎だったという。この本は、その謎に迫った高圧地球科学分野における比較的新しい読本だ。高圧実験や地球内部のこともわかりやすく説明されている。著者の実験室で発見・発明されたヒメダイヤというナノダイヤモンド多結晶体は、世界で最も硬い人工ダイヤモンドとして将来の応用が期待されており、特にその部分の記述は秀逸。 (メディアファクトリー新書)


関連する学問

8 地球科学・古生物、惑星圏科学・宇宙塵
層位・古生物学
地球宇宙化学