高温高圧発生装置で人工的に地球内部物質を作り出す
フロンティアは地球の内部に
人類の探求心によって、未開の地(フロンティア)の探索が進んできた歴史があります。そして、科学技術が大幅に発達し、地球外の天体からのサンプルリターンミッションにも成功している現在において、地球におけるフロンティアは既に無くなっているように思うかもしれません。
しかしながら、フロンティアはまだ残されており、それは私たちの真下にある地球内部になります。
地下6400kmにはたどり着けない
地球の内部がどうなっているのかという疑問を人類は長年にわたり心に抱いてきました。しかしながら、現在の科学技術をもってしても、地球の半径である6400 kmに対して、12 km程度(約0.2%)しか掘削できていません。
つまり、直接的に地下を掘って、地球内部物質を採取することは不可能であり、将来的にも叶わないと考えられています。
実験室で地球内部を再現
そこで発達した研究分野が高圧実験岩石学になります。これは直接穴を掘って採取することが無理なら、実験室で地球内部を再現しようとする研究アプローチになります。
地球の中心圧力は364万気圧、温度は5000℃にもなる極限の環境です。地表の常識は地球内部では通じず、地表で得られる情報からだけでは、地球内部を含めた地球全体を理解することは絶対に不可能です。
私は地球内部を再現した高い温度、高い圧力を試料に加えることで、人工的に地球内部物質を作り出し、その性質を調べることで、人類が採取できない地球内部物質の情報を実験的に抽出することを目指しています。
◆主な業種
(1) セラミクス、ガラス、炭素
(2) 鉄鋼
(3) 鉱業・資源
◆主な職種
(1) 基礎・応用研究、先行開発
(2) 品質管理・評価
(3) システムエンジニア
◆学んだことはどう生きる?
地球科学系・地学専攻で学ぶ鉱物学や岩石学は結晶学や相平衡論と大きく関わっており、これらの知識は材料科学の根幹となっています。そのため、特に材料系の会社に就職して活躍している卒業生が多い傾向があります。
東北大学地球科学系・地学専攻では、46億年の歴史を持つ地球や太陽系の謎を探求し、その起源、構造、進化を理解することを目指しています。
そのためには、現在の地球を直接観測するだけでなく、太陽系・地球・生物を構成する「物質」を野外で観察したり実験室で再現し、それらに記録されているあらゆる情報を読み解く研究を進めています。
そして、地球の過去・現在・未来を洞察するため、自然科学(地学・物理学・化学・生物学)を総動員し、学際的な研究を通して地球を複合的な視点から明らかにすることを目指しています。
Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 材料科学 |
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Q2.学生時代に/最近、熱中したゲームは? ドラゴンクエストIX 星空の守り人 |
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Q3.大学時代の部活・サークルは? テニス |
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Q4.好きな言葉は? 鶏口牛後 |