こころって、人を育てるって

選んでいただいたフィールドの本はこちら。さあ、もっとみてみよう。

〈お受験〉の歴史学 選択される私立小学校 選抜される親と子

小針誠

明治・大正期から「お受験」はあった。どのような親子がどのように「お受験」したか、どのような教育を受け、どのような上級学校に進学し社会に巣立っていったかを丹念に記述する。社会的な地位の移動の手段として果たす私立小学校の役割を、社会学的に分析した興味深い本。 (講談社選書メチエ)



教育・心理系

聲の形

大今良時

耳の不自由な転校生の少女をいじめる少年だったが…。聴覚障害者に対するいじめをテーマにしていることから、大きな反響を呼んだ。しかし聴覚障害のある生徒が感じている様々な感情、コミュニケーション上での問題と解決策などが、よく見えてくる。学校で共に学ぶ障害がある仲間、学習に支援が必要な同級生をイメージしながら読んでほしい。劇場版アニメも制作された。 (講談社コミックス)



教育・心理系

脳がシビれる心理学 ココロと脳はどこまでわかったか?

妹尾武治

コンピュータは美人がわかる? 成績を簡単にアップする方法がある? 悪役を演じると本当に悪人になってしまう? あくびは犬にも伝染する? などなどの疑問を、実際の研究を例にして解説する。著者は九州大学の実験心理学の先生。軽い口調で、楽しく読める本。 (実業之日本社)



教育・心理系

その幸運は偶然ではないんです! 夢の仕事をつかむ心の練習問題

J.D.クランボルツ、A.S.レヴィン

キャリア発達の研究の第一人者であるクランボルツ博士の著書。キャリア形成において、ハプニングやちょっとした偶然、転機などを生かして人生を変えた人たちのケースが紹介されている。海外の事例ではあるが、この本を通じて高校生のみなさんには自身のキャリア形成の視点を変えていただきたい。 (花田光世、大木紀子、宮地夕紀子:訳/ダイヤモンド社)



社会学

大衆教育社会のゆくえ 学歴主義と平等神話の戦後史

苅谷剛彦

「階層と教育」というテーマは、イギリスやアメリカ、フランスなどの欧米先進諸国で一般的であったが、戦後の日本では世間の注目を集めなかった。現実には、子どもの社会経済的な家庭環境(出身階層)によって取得する学歴(教育達成)に格差は厳然と存在するにも関わらず、それは問題視されず、学歴取得をめぐる競争が大衆的規模で拡大した。そうした日本に固有の「大衆教育社会」が成立する謎に答えた著書。「階層と教育」という教育社会学の古典的テーマが簡潔に整理され、日本の学歴主義、学歴社会論の独自性に関する理解も助ける。2000年代以降に「格差社会」が叫ばれる以前の日本の教育社会について、踏まえておくべき戦後史像が提示されている。 (中公文庫)



教育・心理系

教師が育つ条件

今津孝次郎

大学の教員養成課程などを経て、いきなり先生として現場に立つ先生。必要なのが、教員を育てる環境の整備だと筆者は言う。「現場でこそ、先生は育つ」と、現職研修の重要性を説く。また、教科指導の力だけではなく、生徒や保護者と信頼関係を築ける力など、教師の資質をわかりやすく述べている。 (岩波新書)



教育・心理系

先生はえらい

内田樹

自分が「えらい」と思う人を「先生」とすることが大切と説いている。自分自身で師匠となる人を勝手に見つけ、与えられるのではなく、自ら学んでいってほしい。 (ちくまプリマ―新書)



教育・心理系

高校生のための心理学講座 こころの不思議を解き明かそう

日本心理学会:監修

心理学は日常的にテレビなどで触れる機会が多いが、学問としての心理学とは異なる部分も多く、大学に入学してから「心理学がこんなものとは思わなかった」というミスマッチが起こることも少なからずある。それをなくすためには、「学問としての心理学」を知ることが必要だ。本書では、子どもの発達や感情などをはじめとした内容について、心理学の実験・調査・観察などを通して理解していく過程を説明している。きちんとした学問としての心理学に触れることができる。 (内田伸子、板倉昭二:編/誠信書房)



インセプション

他人の夢の中に入り込み、潜在意識の中からアイデアを盗む産業スパイをレオナルド・ディカプリオが演じるSFアクション映画で、大ヒットした。潜在意識をモチーフにした点でおすすめ。夢の中のさらにまた夢に入るという多段構造になっていたり、主人公のリアルと過去が錯そうしたりして、1回ではとても咀嚼できないかもしれない。クリストファー・ノーランが監督、共演に渡辺謙。



教育・心理系

スタンフォードの自分を変える教室

ケリー・マクゴニガル

どうして人はさぼってしまうのか。誘惑に負けてしまうのか。意志の力について心理学的・医学的観点から解き明かし、実際の行動に影響を与えていくためのノウハウを教えてくれる。スタンフォード大学の人気講師による講義なので読みやすい。 (神崎朗子:訳/だいわ文庫)



教育・心理系

「しがらみ」を科学する 高校生からの社会心理学入門

山岸俊男

「臨床心理士」のイメージが強い心理学だが、心理学には、実験・調査・観察などを通して人間を研究し、理解していく側面がある。この本では、私たちが思い込んでことが実は少し違うのだということを明らかにする、心理学研究の内容がわかりやすく紹介されている。私たちは人の心について、わかったような気でいるが、実際に「証拠」を示してそのことを考えるのは難しいということがわかる。また、この本は、「社会心理学入門」とあるが、子どもの育ちや学校教育に関わる内容も多く含まれ、いじめ、子育て、発達などについて取り上げられている。 (ちくまプリマ―新書)



教育・心理系

サブリミナル・マインド 潜在的人間観のゆくえ

下條信輔

人は自覚がないまま意思決定をする! 認知科学の学問領域の中の「無自覚」について紹介している。自分で自覚しない心の働きの不思議を楽しんでもらいたい。 (中公新書)



教育・心理系

ハマータウンの野郎ども

ポール・ウィリス

労働者階級と中産階級・上流階級との分裂が強調される階級社会の1970年代イギリスを描く。労働者階級の子どもたちが階級構造の底辺を支える労働者階級に「自ら進んで」なっていく社会的再生産の過程を明らかにしている。 (熊沢誠、山田潤:訳/ちくま学芸文庫)



教育・心理系

ファスト&スロー

ダニエル・カーネマン

著者ダニエル・カーネマンはノーベル経済学賞を受賞した行動経済学者だが、認知心理学を知るにはもってこいの本。タイトルの「ファスト&スロー」とは、人間の直感的な速い(ファスト)思考と、じっくり論理的に考える遅い(スロー)思考という意味で、この2つの組み合わせで人間は意思決定をするとしている。 (村井章子:訳/早川書房)



教育・心理系

マインドセット 「やればできる! 」の研究

キャロル・S・ドゥエック

困難に面したとき、挫折してしまうか、それとも強く乗り越えていくことができるかは「マインドセット」で決まる。そのマインドセットと何か。著者は、スタンフォード大学の社会心理学、発達心理学の世界的な権威。著者の長年の研究成果がわかりやすくまとめられていて、説得力もある。 (今西康子:訳/草思社)



手話の世界を訪ねよう

亀井伸孝

文化人類学者が、手話を多様な言語と捉え、また聴覚障害者の世界を異文化理解として、手話の世界を紹介する。著者の愛知県立大学外国語学部の亀井伸孝先生は、文化人類学とアフリカ文化の研究者だ。世界119種類の手話言語や、亀井先生ならではのアフリカのろう文化の紹介がユニークだ。 (岩波ジュニア新書)



マジックにだまされるのはなぜか 「注意」の認知心理学

熊田孝恒

マジックという身近な例を入り口に、人が持つ認知機能のうち「注意」のメカニズムについてわかりやすく紹介している。マジシャンは観客の行動をどうコントロールするか、不注意はどのようにして起きるか、変化になぜ気がつかないか、注意が先か、視線を向けるのが先かなど、興味は尽きない。 (化学同人)



教育・心理系

アイデンティティの心理学

鑪幹八郎

アイデンティティとは何かを解説してくれる本。登校拒否、対人恐怖症、ナルチシズムといったアイデンティティに関する問題や、日本の社会とアイデンティティの関わりなどが述べられている。すべての人々にとって生きていく上でいかにアイデンティティの視点が重要であるかがわかる。 (講談社現代新書)



教育・心理系

診断名サイコパス

ロバート・D・ヘア

犯罪研究の中でも、特にサイコパス研究の第一人者が一般者向けに書いた書籍。罪悪感や良心の呵責、社会規範意識や思いやりといったものに乏しいサイコパス。犯罪者の中核をなすサイコパスの心理について知ることができる。 (小林宏明:訳/早川書房)



フリーター・ニートにさせないキャリア教育の授業

鳥居徹也

なぜ働かなければならないのかという、生徒からの問いにどう答えるのがいいのか。小学校から高校でキャリア教育に関する講演をされている著者の講演内容をまとめた本。ご本人の講演を聞く機会がなかった方にお勧めしたい。 (学陽書房)


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