思想って、祈るって

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哲学・思想

近代天皇像の形成

安丸良夫

著者は、「近代の天皇像は、実質的には明治維新を境とする近代化過程において作りだされたものである」と強調してきた。近代国家の形成に際して、国民的アイデンティを構成し国民国家としての統合を実現するために、近代天皇制は重要な役割を果たしている。本書では、近代天皇制の解明を通じて、近代日本の思想やイデオロギーがどのように形成されてきたかを、思想史の立場から検討している。近年関心の高い皇位継承問題についても述べている。 (岩波現代文庫)



哲学・思想

文明の衝突と21世紀の日本

サミュエル・ハンチントン

21世紀の世界が、数多くの文明の単位に分裂し、これらが相互に対立・衝突する流れが新しい世界秩序の基調となるという主張を、明晰に衝撃的に展開した注目すべき書物。前著『文明の衝突』は1993年に発表され、その後様々な紛争が起こり、その予見性が注目されてきた。本書は、その後継版。 (鈴木主税:訳/集英社新書)



哲学・思想

聖なるもの

ルードルフ・オットー

オットーは20世紀を代表する宗教学者で、本書は宗教学の古典的名著。この本を通して、宗教の本質は非合理的なものを核としていることを知ることができるだろう。オットーはドイツの神学者だが、本書はキリスト教神学だけでなく、哲学・比較宗教学にも多大な影響を与えた。 (久松英二:訳/岩波文庫)



風土

和辻哲郎

日本を代表する哲学者・和辻哲郎の著書。和辻は本書で、アジアからヨーロッパを、モンスーン地帯(南アジア・東アジア)、砂漠地帯(西アジア)、牧場地帯(西ヨーロッパ)に分けて文化を考察した。世界の文化伝統の中で、ものの考え方がいかに風土と密接に結びついているのかを知ることができる。時代を超えて読み継がれていくべき名著の1つなので、高校生も是非手にとってほしい。 (岩波文庫)



哲学・思想

韓国とキリスト教

浅見雅一、安廷苑

韓国は、国民の約30%がクリスチャン(プロテスタント20%、カトリック10%)だという。儒教(朱子学)が国教であった朝鮮時代に天主教(カトリック)が流入し過酷な弾圧を受けた後、19世紀末から本格化した近代開化運動の流れに乗って改新教(プロテスタント)が布教を開始し、日本の植民統治からの解放後には爆発的な成長を遂げて世界最大の教会をソウルに置くに至った過程などを概説する。日本の重要な隣国韓国の宗教文化事情について理解することができる。思想史研究の分野では、グローバル化と学際化が最近のトレンドだが、中国古典文化を基礎とする東洋がキリスト教を基礎とする西洋文化をどのように受け入れたのかという意味で、グローバルであり学際的だ。 (中公新書)



哲学・思想

はじめての構造主義

橋爪大三郎

ソシュールという言語学者の理論から発展した構造主義は、簡単にいうと、あらゆる現象の基盤となる規則やルール(構造)を体系化して理解する思想を指す。それは言語学のみならず、社会学や人類学など多くの学問に大きな影響を与えた。構造主義によって私たちは、無意識に内面化している思想のルーツを辿ることができるだろう。また、他の学問と同様、言語学は、社会学や人類学、哲学など、様々な学問・思想と、相互に関わりながら発展してきた。本書は、言語学と諸学問の関わりを捉えるという意味でも、面白い。また、そうした学際的な視点は、グローバル化が進む現代において、外国語教育の課題に挑む上でも、非常に重要である。 (講談社現代新書)



現代語訳 学問のすすめ

福澤諭吉

福沢諭吉による「学問のすゝめ」の現代語訳。激動の明治を牽引した教育者であり啓蒙思想家であった諭吉の言葉は、時を経た今も、色あせることなく私たちに学問に関する非常に重要なことを伝えてくる。 理由抜きに高校生に読んでもらいたい。 (斎藤孝:訳/筑摩書房)



哲学・思想

日本近代思想批判 国知の成立

子安宣邦

著者は、本居宣長、荻生徂徠、平田篤胤、福澤諭吉などの思想を研究してきた日本の代表的な思想史研究者。本書では、民俗学、支那学(第二次世界大戦以前、日本は中国を支那と呼んでいた)、国語学、倫理学などの近代日本の学問と日本のナショナリズムの関連を解析。近代日本の学問の基盤には、帝国日本的な思想が流れていると批判する。日本の近現代を考察する上で参照すべき一冊。 (岩波現代文庫)



哲学・思想

意識と本質 精神的東洋を索めて

井筒俊彦

著者の井筒俊彦は、わが国を代表するイスラーム哲学・東洋思想研究の碩学。著者は本書で、インドや中国、日本だけでなく、イスラームやユダヤ教までも含む、時空を超えた思想家たちの思想を探訪し、東洋の思想の根元に迫る。読者は本書を通し、西洋の思想とは違う、東洋の思想伝統の特質を知ることができるだろう。難解な本なので、通読できなくてもあきらめず、何度も手に取ってほしい。読み返す度に新しい発見があるという人も多い名著である。 (岩波文庫)



哲学・思想

日本仏教史 思想史としてのアプローチ

末木文美士

6世紀半ばに日本に仏教が伝来して以来、現代に至るまでの日本仏教史の入門書。中世、近代と時代を乗り越えながら変貌していった日本仏教思想の流れを知ることができる。聖徳太子や、最澄、空海、親鸞、日蓮といった名僧やその宗派についてもわかる。 (新潮文庫)



哲学・思想

世界の宗教は人間に何を禁じてきたか

井上順孝

宗教の戒律としてはイスラム教の断食のような厳しいものがよく知られるが、キリスト教、ヒンドゥー教、上座仏教などにも様々な戒律があり、日本の宗教にもあまり厳しくないものの戒律は存する。本書は、なぜ戒律が今でも守られているのか、教典の記載を示しながら解説。戒律がどのような理由でどのような人々によって担われているかや、戒律の歴史的変遷を知ることは、宗教と社会・文化との関わりを具体的に考える手がかりになるだろう。また、本書を通して日常的な習慣の中にも戒律的な要素があることを知ることができ、宗教社会学は非常に身近な現象を理解するのに役立つ学問であることがわかる。 (KAWADE夢文庫)



大切なものは目に見えない 「星の王子さま」を読む

宮田光雄

不朽の名作サン・テグジュペリ著『星の王子さま』を、改めて素直な目で見つめ直す。陰りと明るさを持つ人間の心は、魅力ある世界を生み出す。つとめて心を耕し豊かな心を持つ大人になることが学問を究める礎となるだろう。 (岩波ブックレット)



自由論

J.S.ミル

イギリスの思想家である著者の代表的著作。個人の自由と、その不可侵性について論じる。社会や周囲の決定と自分自身の決定、この2つが異なる際のせめぎあいに悩む際に、道標となってくれるような、重要な近代思想を教えてくれる本。 (山岡洋一:訳/光文社古典新訳文庫)



よくわかる宗教社会学

櫻井義秀、三木英:編著

宗教を、社会を構成する要素の1つであるという側面から研究する宗教社会学。本書では、まず、宗教を研究する手法がわかる。さらに、土着信仰、新宗教、カルト、スピリチュアルなどをめぐるテーマや、「宗教と社会貢献」「エスニシティと宗教」「女性と宗教」「メディアと宗教」「法・政治と宗教」といった社会と宗教の関係など、宗教社会学の幅広い対象を概説している。そこからは、宗教を研究することが現代社会の理解に不可欠であることを知ることができる。 (ミネルヴァ書房)



よくわかる宗教学

櫻井義秀、平藤喜久子:編著

宗教を学問として学ぶとはどういうことかから、神話、儀礼、経典、象徴、巡礼、教祖、信者、回心、信仰実践、布教、宗教組織、祖先崇拝、自然崇拝、シャーマニズムといった、宗教が含む要素を解説。そして世界5大宗教だけでなく、日本の神道やラテンアメリカ、アフリカ、オセアニアも含む世界の宗教、日本の近現代に興った新宗教まで、世界のあらゆる宗教を概説し、最後に現代社会における宗教の役割や課題を提示する。天理大学の山田政信先生は、ブラジルを含めたラテンアメリカの宗教全般を概説している。今後ますます文化的価値の多様化が進むことが予想され、そうした事態に臨むための知識を、本書を通じて身につけてほしい。 (ミネルヴァ書房)



マンガは哲学する

永井均

手塚治虫、藤子・F・不二雄、赤塚不二夫、岩明均などのマンガを例に、様々な哲学の基礎知識がわかりやすく紹介されている。哲学的な知識は、人の幸福を追求する上で必要な知識だ。ぜひ哲学的視点を養ってほしい。とりわけ、本書からは、自己、他者、言語の使用に関する基礎知識を得てもらいたい。生活場面の問題は、複雑な人間関係の中で生じる。その基本的な関係は、自己と他者だからだ。また、このマンガはこういう意味があるのかという発見と同時に、日常当たり前と思っていることに疑問を持ち、考えてみることの楽しさを味わってもらいたい。 (岩波文庫)



哲学・思想 科学技術

科学予測は8割はずれる

竹内薫

古代ギリシャにおける自然哲学、中世における宗教と科学の関係、ノーベル賞の創設。この本では、自然科学に関する思想の変遷をたどり、現代社会における科学技術と社会の関係についてやさしくコンパクトにまとめている。これから研究者を目指そうとする高校生にとって、研究の社会的意義などを考える上で参考になるだろう。 (東京書籍)



哲学・思想

宗教学入門

脇本平也

宗教学という学問も細分化が進み、全体像をつかむことが難しくなっている。そんな中、本書は一般向けのラジオ講座をもとにまとめられた、宗教学の入門書。著者は本書で、宗教学を「信仰の是非を論ずることなく、護教や伝道とは無縁な立場から、できるだけ主観的な価値判断をまじえないで、もっぱら客観的に宗教の諸事実を観察研究しようと努力する学問」であると捉えた上で、宗教学の歴史や考え方、宗教と社会や心理との関係、宗教の機能などについて、読者に語りかけるように、解説する。 (講談社学術文庫)



哲学・思想

〈子ども〉のための哲学

永井均

哲学の問いは、常識にとらわれない幼い子どもの心に芽生える。私たちの多くは、いつしかそのような問いを忘れることによって、あるいは心の中にしまい込むことによって大人になる。つまらない大人になりたくない人、つまらない大人になってしまいそうで怖い人、そのような感覚を持ち合わせている人は、例えばこの本を手に取ってほしい。この本では、なぜぼくは存在するのか、なぜ悪いことをしてはいけないのか、という二つの問いが扱われる。そして、この本を超えていくことで、自分自身の哲学を始めてほしい。 (講談社現代新書)



エンディングノート

監督自身が、実の父親のガン宣告以降の家族の様子を映像化した作品。現代日本のサラリーマンがいかに死に対峙し、宗教的思索をめぐらすかを記録した稀有の作品。砂田麻美第1回監督作品。製作・プロデューサーは、『そして父になる』監督の是枝裕和氏。 (砂田麻美:監督)


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