生き物って、いのちを守るって

選んでいただいたフィールドの本はこちら。さあ、もっとみてみよう。

基礎医学系・先端医療バイオ系

DNA

ジェームス・D・ワトソン、アンドリュー・ベリー

著者ジェームス・ワトソンは、DNA二重らせん構造の発見者の一人。二重らせん発見までの彼の研究と、研究者たちとの競争について書かれている。二重らせん発見後のDNA研究の進展やヒトゲノム計画についても網羅。この60年前に行われた研究が、私たちの生活を大きく変えていることを知ってほしい。この後の化学や物理学の視点からの研究によって生命体の理解が大きく進んだ。「生体関連化学」分野ではDNAを対象とした研究も多く、二重らせん以外のDNA構造が疾患に関わっていることも明らかになってきた。また、RNAを利用した疾患の治療やバイオセンサーの開発も有望だ。こうした研究を進めるには、化学や物理の視点からの基礎研究がとても重要。分子生物学の入門書としても優れている。 (青木薫:訳/ブルーバックス)



基礎医学系・先端医療バイオ系

進化しすぎた脳 中高生と語る[大脳生理学]の最前線

池谷裕二

中高生との対話から見た大脳生理学がまとめられており、高校生が神経科学を学ぶにあたり、導入としてわかりやすく適している。記憶や意識、脳の解釈など脳の力などについて、ストレートに、かつ平易な言葉運びでテンポよく解説する。 (ブルーバックス)



生物・バイオ系

洞窟の骨

アーロン・エルキンズ

スケルトン探偵と呼ばれる人類学教授が主人公で、殺人事件を解決して行く小説。ネアンデルタール人の発掘を絡めながら話を進めている。ミステリアス・プレスとサイエンス・フィクション、ミステリーに強い早川書房が特約を結んで出版されたミステリ叢書の1冊。 (青木久恵:訳/ミステリアス・プレス文庫)



生物・バイオ系

苔の話 小さな植物の知られざる生態

秋山弘之

コケ植物は植物が進化する過程で水中から陸上に最初に上陸し、その後今日まで適応してきた植物群だ。この本は、知っていうようで意外になじみの少ないコケ植物の生存戦略や生理、生態を広くかつ科学的に正確に紹介している。さらに私たちの生活や文化との関わりまでも紹介しており、この1冊でコケの奥深い魅力に相当気づくことができるだろう。 (中公新書)



生物・バイオ系

自滅する人類 分子生物学者が警告する100年後の地球

坂口謙吾

人類滅亡は、人類の異常繁殖にあると言う。生き物の誕生と滅亡のメカニズム、カンブリア紀以降の生き物の進化、人類の文明が引き起こした環境破壊を解説し、いかの滅亡の危機から脱するか提言する。現在、大きな問題になっている地球環境問題を分子生物学に視点から見ており、高校生に新たな視点を与えることが期待できる。 (日刊工業新聞社)



相談室の星 医療ソーシャルワーカーの日誌より

坂口みく

生活場面を支援する仕事においては、人がよりよく生きることは何かを、困っている人と一緒に考えていくことが求められる。そこに一般的な社会通念を入れ込まず、枠を超えて取り組むことの意味を考えることができる漫画。身体・精神の疾患や問題行動と、日常生活における対人関係の問題との関連性が理解できる。 (双葉社)



タンパク質 生命を担うこの身近で不思議な物質

蛋白質研究奨励会:編

生命科学分野で特にタンパク質の機能が分かりやすく記載されており、酵素、ホルモン、エネルギー、毒、免疫そして栄養について理解することが出来る本。生体内での働き手であるタンパク質の機能は、生命を維持する上で極めて重要であるが、この本では、中でも低分子のペプチドから酵素、そして情報伝達に重要な大きな分子受容体までが記載されており、それぞれの機能が分かりやすく説明されている。 (東京化学同人)



基礎医学系・先端医療バイオ系

睡眠の科学

櫻井武

動物は、なぜ睡眠という、外敵に襲われる危険行為をとる必要があるのか? 脳内のどのような分子基盤に基づいて睡眠と覚醒のスイッチが入るのか? これらを一般人にもわかりやすく解説しており、神経科学に興味を持ってもらうのには良い題材を取り扱った本だ。 (ブルーバックス)



生物・バイオ系

進化とは何か

今西錦司

1976年に書かれてから、長く読まれ続けてきた本書。正統派とも言えるダーウィンの進化論に対し、独自の進化論を展開し解説する。もちろん生物学的な知識は必要だが、細分化された学問だけでなく、統合的な視野を持ってほしい。そのためにもお勧めしたい一冊だ。 (講談社学術文庫)



生物・バイオ系

精神と物質 分子生物学はどこまで生命の謎を解けるか

利根川進、立花隆

抗体がいかにして多様性を得るのかについて、その遺伝学的原理を解明してノーベル賞を受賞した利根川進博士と、ジャーナリストの立花隆との対談。ノーベル賞受賞者が、その発見に辿り着くまでに何を考え如何に生きてきたのか、その過程が描かれている貴重な本。高校では、知識を吸収する勉強が大半かも知れないが、研究は疑問(=わかっていないこと)を明らかにするために考え続け、試行錯誤しながら探求を続けるもので、知識があればできるものではない。この本からは、その研究についての考え方や面白さ、さらにその厳しさについても感じることができる。研究者を目指すのであれば、ぜひ一度読んでみてほしい。 (文春文庫)



基礎医学系・先端医療バイオ系

記憶力を強くする 最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方

池谷裕二

今から10年以上前に執筆された本だが、当時の最新脳科学の知見を元に著者が考える記憶のメカニズムを簡潔に記した、非常に魅力的な内容が満載された面白い本。脳科学や神経科学の醍醐味が理解でき、この分野の面白さを実感してもらえるだろう。 (ブルーバックス)



基礎医学系・先端医療バイオ系

山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた

山中伸弥、緑慎也

著者・山中伸弥先生は、日本の誇る医学者。京都大学iPS細胞研究所所長・教授。「成熟細胞が初期化され多能性をもつことの発見」、すなわちiPS細胞の発見により、2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。若いころ、整形外科の道を選んだが、手術が下手で「ジャマナカ」と呼ばれていたという有名なエピソードなど、フリーの科学ライターを聞き手に語り、共著という形で出版した。山中先生の初の自伝で、この本はその文庫化である。 (講談社プラスα文庫)



言語を生み出す本能

スティーブン・ピンカー

言語は社会的産物、文化的発明と思われがちであるが、実はヒトという生物に固有の「本能」であることを提唱した有名な本。人が生まれてから言語を理解し習得していく過程で、心と脳の中で何が起きているかを解説する。 (椋田直子:訳/NHKブックス)



生物・バイオ系

植物は感じて生きている

滝澤美奈子

水やミネラルなどの植物栄養も含めて、様々な環境要因に植物がどのように応答しているか、科学ジャーナリストの手でわかりやすく書かれている。植物は食糧と資材の生産を通じて人類の生活に大きな恵みを与えてくれている。また地球環境においても植物はなくてならない。しかしその割に私たちは、植物が生きるしくみ、特にさまざまな環境変化にダイナミックに応答しているメカニズムをあまり理解しないでいる。この本は植物の巧妙な環境適応機構について、それを研究者はどのように研究しているか、実際の研究現場でのインタビューを通じてわかりやすく教えてくれる。 (日本植物生理学会:編/化学同人)



生物・バイオ系

面白くて眠れなくなる生物学

長谷川英祐

「ヒトもミツバチも鬱になる」「できるだけ得をするためのオスメスの戦い」「生命の誕生はただ一度の奇跡」などなど、生物学の様々な不思議を紹介し、「遺伝子がこんなことまで決めているんだ」というような遺伝学分野も話も出てくる。著者は進化生物学者であり、ベストセラー『働かないアリに意義がある』の著作がある。著者は自身のHPの自己紹介で、「研究は何より面白いことがいちばんであると断言します」と書いている。 (PHP研究所)



基礎医学系・先端医療バイオ系

アウトブレイク

アフリカの猿から持ち込まれた未知のウイルスの蔓延により、一つの町が消えようとする。主人公たちはウイルスの脅威と、その陰に潜む軍の陰謀、双方と戦うことになる。感染症の怖さがよくわかる映画だ。 (ダスティン・ホフマン:主演)



生物・バイオ系

恋するオスが進化する

宮竹貴久

著者は、進化生物学者。主に昆虫を材料とした行動生態学・進化生物学を研究している。動物行動学でも特に面白いのはオスメスの間に見られるものであるが、高校生物ではあまり扱われない。この本はその面白さを凝縮して伝えている。 (いずもり・よう:イラスト/メディアファクトリー新書)



社会学

家族という病

下重暁子

筆者は「日本では家族はなぜ美化されるのか」と問う。筆者の「家族観」をもとに、家族や家族にまつわる制度が批判的に描かれている。日本の家族制度が人間生活にどのような影響を与えているのかということについて、考え直す機会を提供してくれる。 (幻冬舎)



認知症になった私が伝えたいこと

佐藤雅彦

若くして認知症となった佐藤雅彦さんが書き溜めて言葉が本に。援助の対象となる当事者が、どのような想いを持ち、どのような生活世界を生きているかを知ることは、援助の基本だ。その理解を助けるための、認知症当事者が執筆された書を、ぜひ読んでみてほしい。 (冷水豊:編著/大月書店)



生物・バイオ系

イワナの謎を追う

石城謙吉

大学を卒業して高校教諭になった著者が、イワナの研究にのめり込んでしまい、仕事を辞めて大学院へ入学する。なぜイワナを研究することがそれほど魅力的だったのか。推理小説のようなストーリーに引き込まれて読み進むうちに、科学することの面白さ、喜び、楽しさが、ビンビン伝わってくる。生物の種とは何か、似た2種が野外で共存できるのはなぜかなどの生態・進化分野の中心課題についても、著者のイワナ研究を通じてわかりやすく紹介されている。 (岩波新書)


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