生き物って、いのちを守るって

選んでいただいたフィールドの本はこちら。さあ、もっとみてみよう。

生物・バイオ系

ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学

本川達雄

生物の寿命は大きさによって異なる。しかし、呼吸や心臓の心拍数は、ゾウとネズミではだいたい同じになる。このことを題材に、生物のエネルギーの使い方も含めた、「生物がすごす時間」についてわかりやすく述べている。他とは異なる切り口による、生命への複合的な見方を読み取ってほしい。機能生物学分野のうち、主に生体エネルギー分野に関する本であり、生物のエネルギーの使い方、すなわち生体エネルギーの本質について記述されている。 (中公新書)



基礎医学系・先端医療バイオ系

記憶のしくみ

ラリー・スクワイア、エリック・カンデル

記憶のメカニズムを分子レベルで解説した、一般向け入門書。著者の一人、エリック・カンデルはノーベル賞受賞者でもある。記憶の種類についての記述や、脳外科手術患者に関する実録などは読みごたえがある。上・下巻から成る。 (小西史朗、桐野豊:監/ブルーバックス)



基礎医学系・先端医療バイオ系

脳の中の「わたし」

坂井克之

「わたし」と「脳」の関係について、平易な言葉とオールカラーの絵本風イラストで説明する。「わたし」よりも先に「脳」が判断するなら、「わたし」とは一体何なのか。シンプルな中に深い洞察が含まれる本だ。 (榎本俊二:絵/講談社)



つきあい方の科学 バクテリアから国際関係まで

R.アクセルロッド

表題の「国際関係」とは人間の経済活動を、「バクテリア」とは生物の行動を象徴的に言い表している。この本は、生物間の行動から社会学的な経済活動まで利害対立を含めた行動原理を、ゲーム理論を用いて解明しようとする。ゲーム理論はアメリカの数学者、フォン・ノイマンが開発し、経済学の分野で発展してきたものだが、生物学においても積極的に利用され、 進化ゲーム理論として発展してきたという背景がある。著者は政治学者だが、この本は、ゲーム理論を生物の個体間や国家間の相互作用のあり方に応用したもので名著と言える。 (松田裕之:訳/ミネルヴァ書房)



生物・バイオ系

ネムリユスリカのふしぎな世界 この昆虫は、なぜ「生き返る」ことができるのか?

黄川田隆洋

ネムリユスリカの幼虫は、乾燥状態で死にそうになっても、次の雨が降ると蘇生するという特徴を持っている! この本は、ネムリユスリカという不死身の昆虫に関する研究の話が書かれている。著者の所属する農業生物資源研究所は世界で唯一、ネムリユスリカ研究を行うという。極限環境でも生存し続けるこの昆虫を知れば、生物の進化やタンパク質の特徴についても考えることができるだろう。 (ウェッジ選書)



生物・バイオ系

朱鷺の遺言

小林照幸

トキは日本で一度絶滅した鳥だ。現在、佐渡島でトキの保護と野生復帰事業が進められているが、それは中国産の個体を繁殖させたものなのだ。トキが絶滅の危機にあると認識され、保護活動が進められながらも、絶滅を食い止められなかったのはなぜなのか。本書から、自然保護や環境保全がいかに難しいか、同じことを繰り返さないためにはどうすればよいのかを考えてほしい。この本が最初に出版された1990年代後半には、まだ動植物の保全のための研究はほとんどなかったため、「生物資源保全学」などという言葉は出てこないが、日本産トキを守れなかった原因を探ることは、保全を考える上で必須のことだ。そして、私たちは、様々な動植物を滅ぼしてきた事実を認めなければならない。 (文春文庫)



生物・バイオ系

捕食者なき世界

ウイリアム・ソウルゼンバーグ

生態系は、どのようにして維持されているのか。様々な野外研究の結果、その地域の「捕食者」となる動物が鍵であることを明かす。「捕食者」が絶滅することが、いかに生態系の崩壊を招くのかを明らかにし、自然環境を復元する難しさと、そのために必要なことを考える本。野生動物の世界と自然保護に興味がある人におすすめしたい。 (野中香方子:訳/文春文庫)



基礎医学系・先端医療バイオ系

現代免疫物語beyond 免疫が挑むがんと難病

岸本忠三、中嶋彰

最新の免疫学の最前線を、これに関わった本庶佑先生(京都大学名誉教授)、坂口志文先生(大阪大学)をはじめ、日本人研究者のエピソードを中心にわかりやすく解説した名著。著者は、インターロイキン6の発見というノーベル賞級の仕事を成し遂げた、岸本忠三先生(元大阪大学学長)。がんに対する抗体療法などが開花するまでの物語が、よく描かれている。ノンフィクションの物語としても楽しめる。 (ブルーバックス)



生物・バイオ系

生命科学への誘い

大島泰郎、多賀谷光男:編

バイオテクノロジーの研究は日々進歩している。遺伝子研究によりクローン羊や、遺伝子組み換え作物が誕生させたりすることは、医薬品の開発にも役立てられている。遺伝子診断や遺伝子治療といった、生命科学の進化が私たちの生活にもたらすものは数多く存在するが、この本で詳しく理解することができる。 (東京化学同人)



基礎医学系・先端医療バイオ系

人はなぜ太るのか 肥満を科学する

岡田正彦

肥満によるメタボリックシンドロームという健康への悪影響がよく知られている。最新の疫学調査のデータをもとに、肥満の起こる仕組み、食事、引き起こされる病気、遺伝的素因などについて考えることができる本。 (岩波新書)



言語を生み出す本能

スティーブン・ピンカー

言語は社会的産物、文化的発明と思われがちであるが、実はヒトという生物に固有の「本能」であることを提唱した有名な本。人が生まれてから言語を理解し習得していく過程で、心と脳の中で何が起きているかを解説する。 (椋田直子:訳/NHKブックス)



がん 生と死の謎に挑む

立花隆

膀胱がんを患った著者が、がんという社会問題をテーマにした一冊。この著者ならではの、極めて緻密な調査によってがんの実態に迫り、わかりやすく解説されている。最新本というわけではないのに、現在読んでも通用する考え方が豊富だ。 (NHKスペシャル取材班/文春文庫)



医療・健康系

痴呆を生きるということ

小澤勲

「認知症」という呼び名になる前の旧名称の書籍ではあるが、認知症を有する当事者が生きる世界を、介護老人保健施設など現場に最も近い立場の著者が解説した、認知症ケア必読の書。認知症当事者の精神世界に光を当て、関わる家族や介護者の大きな支えとなった本。 (岩波新書)



ミトコンドリアはどこからきたか 生命40億年を遡る

黒岩常祥

私たちの体細胞の一つ一つに含まれるミトコンドリアが、どのようにして現在のような働きを持つに至ったかや、最新の研究について述べている。細胞生物学の深い理解を、小説のように分かりやすい文体から得られる良書である。 (NHKブックス)



生物・バイオ系

イワナの謎を追う

石城謙吉

大学を卒業して高校教諭になった著者が、イワナの研究にのめり込んでしまい、仕事を辞めて大学院へ入学する。なぜイワナを研究することがそれほど魅力的だったのか。推理小説のようなストーリーに引き込まれて読み進むうちに、科学することの面白さ、喜び、楽しさが、ビンビン伝わってくる。生物の種とは何か、似た2種が野外で共存できるのはなぜかなどの生態・進化分野の中心課題についても、著者のイワナ研究を通じてわかりやすく紹介されている。 (岩波新書)



基礎医学系・先端医療バイオ系

がん遺伝子の発見 がん解明の同時代史

黒木登志夫

すべての細胞の中には『がん遺伝子』と呼ばれる遺伝子が存在する。この遺伝子は名前のとおり『がん』に関係し、過剰に活性化されるとがんになる。では細胞はがんになるための遺伝子をもっているということなのかというと、そうではない。通常はこれらの『がん遺伝子』も、正常に生きていいくための重要な活動を担っている。細胞分裂の異常など、遺伝子が異常になって初めてこの『がん遺伝子』は細胞をがん化させるのだ。本書は、このような『がん遺伝子』の発見の経緯からがんを引き起こすしくみについて、簡単にわかりやすく解説している。 (中公新書)



生物・バイオ系

ときめき昆虫学

メレ山メレ子

普通のOLが、旅先で出会った虫の魅力に目覚めた!まさに現代の“虫愛づる姫君”。研究者ではない視点から研究者を面白おかしく紹介しており、研究者への親近感を伝えている。Web文芸誌・マトグロッソの連載「ときめき昆虫学」を単行本化したものだ。同ウエブサイトの『ときめき昆虫学』特設ページに、水生昆虫専門家の指導のもとゲンゴロウを採集中のどろんこまみれの取材風景などが紹介されていて、体当たりの奮闘ぶりが伝わってくる。 (イースト・プレス)



生物・バイオ系

生き物をめぐる4つの「なぜ」

長谷川真理子

ノーベル医学生理学賞を受賞した動物行動学者、ニコ・ティンバーゲンの説いた「生物学の4つのなぜ」というものに基づいて、オスメスの違い、鳥のさえずりなど生物の持つ不思議な特徴について解説している。4つのなぜは生物を理解するための基礎となる問いかけだから面白いし重要だ。著者は動物行動学者で、一般の人のためのいろいろな啓蒙書を書いている。 (集英社新書)



生物・バイオ系

アフリカにょろり旅

青山潤

生物多様性を知るためには、研究対象を採集するための苦労がつきものだ。アフリカまで行き、ウナギを採集するために頑張った研究者たちによる、楽しい読み物。研究に携わる醍醐味を感じ取れるとともに、冒険ストーリーとして愉快である。 (講談社文庫)



基礎医学系・先端医療バイオ系

脳のなかの幽霊

V・S・ラマチャンドラン、サンドラ・ブレイクスリー

切断された手足がまだついているように感じたり、本物の両親を偽物と主張する…。アメリカの神経科医、心理学・神経科学者である著者が、これまでに出会ったさまざまな患者との数々のやり取りを紹介しながら、脳の不思議を解説する。解説は養老孟司。 (山下篤子:訳/角川書店)


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