ことば・物語って、歴史・文化って

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老いてゆくアジア 繁栄の構図が変わるとき

大泉啓一郎

近年のアジアは経済発展が著しいが、日本のみならず、アジア諸国は等しく深刻な高齢化の問題を抱えている。この本は経済成長と人口構成の問題を興味深く論じている。 社会保障の制度が整っていないアジアの将来を描く。 (中公新書)



歴史・地理

古代への情熱

シュリーマン

実業家として成功した著者が、私財をつぎこんでギリシア神話に登場するトロイアを発掘し、その存在を実証していく自伝。シュリーマンが少年時代から成人するまで情熱を持ち続けたことが、物事を成就させたのだということが生き生きと伝わってくる。 (村田数之亮:訳/岩波文庫)



言語学への開かれた扉

千野栄一

「扉は開いています。気のある方はどうぞ」という気持ちで本書のタイトルをつけ、「言語学をこれから勉強しようと思っている人にはぜひ読んでいただきたい」と語る著者。平易かつ面白い、一般向けの言語学にまつわるエッセイ集。学問的レベルは高く、言語学の中の研究分野、世界の言語の現状、近代言語学を築いた先駆者たちについて、述べられている。 (三省堂)



「私」をつくる 近代小説の試み

安藤宏

夏目漱石、芥川龍之介、太宰治などの近代日本の小説の名作を、「私」をつくる試行錯誤の歴史として考察する。自己表現とは「私」の「演じ方」だという問題提起は、「表現」について考える際の欠かせない視点を提供してくれる。 (岩波新書)



金属が語る日本史 銭貨・日本刀・鉄炮

齋藤努

この本は文化財を科学的に調査することの意義を明確に述べたうえで、銭貨、日本刀、鉄砲などの分析事例をわかりやすく述べている。日本で最初の流通貨幣と言われる和同開珎の銅含有量など、本書を通じてX線や電子線が、古代の金属製品の性質を明らかにする面白さが伝わってくる。プロローグp1~11では、文化財科学とはなにかについて述べており、「文化財科学」という学問領域の入門書としてもすぐれている。 (吉川弘文館)



歴史・地理

漂流するトルコ 続「トルコのもう一つの顔」

小島剛一

トルコの魅力は、世界一の親日国と呼ばれることや、世界的な観光地のイスタンブールやカッパドキアを持つことだけではない。実際に著者が体験した、多民族国家トルコにおける迫真のドキュメントを紹介する。 (旅行人)



文学・芸術

魏志倭人伝の謎を解く 三国志から見る邪馬台国

渡邉義浩

邪馬台国は畿内にあったのか九州にあったのか?「魏志倭人伝」(『三国志』の中の「魏書」東夷伝倭人条)の記述めぐる論争は、日本の古代史や考古学の研究テーマとなっている。本書は、日本における『三国志』研究の第一人者が、『三国志』研究の立場から魏志倭人伝の偏った記述を明らかにし、邪馬台国の真の姿に迫る。 (中公文庫)



わたしの外国語学習法

ロンブ・カトー

著者は18カ国語で同時通訳ができる通訳者。訳者はロシア語通訳者・作家としての著名人。外国語の基本は語彙と文法だが、語学力の最高峰ともされる同時通訳者が、どのように多数の言語を高いレベルで習得したかのコツを語る。また、通訳研究はあくまで実践的なコミュニケーションに役立たないと意味がないが、実務家として生きた著者が、通訳者としての実践に際しての心がまえ、通訳技術について率直に語っている。 (米原万里:訳/ちくま学芸文庫)



歴史・地理

忘れられた日本人

宮本常一

著者は、昭和14年から日本各地を歩き回り、各地の民間伝承を調査してきた。本書は、地方の老人たちから聞きとった、地方に生きる人々を鮮やかに描く。近代以前の日本人のスケールの大きな生きざまが、生き生きと伝わってくる。 (岩波文庫)



沖縄「戦後」ゼロ年

目取真俊

沖縄に米軍が駐留しているままでは、沖縄に戦後は訪れていないと日本人に問いかける。戦後70年を過ぎた現在、沖縄を改めて知る上で格好の本。 (生活人新書)



文学・芸術

食べる西洋美術史 「最後の晩餐」から読む

宮下規久朗

「人は臨終になったら、いったい何が食べたいと思うだろうか」。著者は読者に問いかける。美術と食は深いつながりがある。中世にキリスト教によって食事に神聖な意味が与えられると、食べ物や食事は西洋美術の中心的なテーマとなった。本書は西洋の食や食材にまつわる作品を通して、食と美術の関係を解き明かす。 (光文社新書)



天地明察

沖方丁

江戸時代に初めて日本独自の暦「貞享暦」を作り上げた渋川春海を主人公とし、史実をベースに描いた長編時代小説。主人公が挫折を繰り返し、大プロジェクトを成功させる様は、現代の研究者の在り方に通ずるものがある。第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞受賞。滝田洋二郎監督、岡田准一、宮崎あおい主演で映画化された。 (角川文庫)



言語学の散歩

千野栄一

言語学の、一般向けのエッセイ集。月刊『言語』誌に好評連載のものに加筆・推敲した23篇が収められている。本書は平易かつ面白いのだが、学問的レベルは高く、言語学で研究されている問題もわかるようになっているので、言語学の入門書でもある。 (大修館書店)



文学・芸術

あっけらかんの国 キューバ 革命と宗教のあいだを旅して

越川芳明

著者の越川芳明氏はアメリカ文学者でポストモダン文学の名翻訳者だが、日本で唯一、現地の黒人信仰<サンテリア>の司祭になってしまったという人物。越川氏は本書を「体制派や反体制派などのイデオロギーに基づく思想ではなく、庶民〜ここでは、アフリカからの奴隷たちの末裔〜の生きる叡智に基づく思想を知り、若者が生きる意味、悩むことの意味などを理解する一助にしてほしい」と言う。 (猿江商會)



歴史・地理

風雲児たち

みなもと太郎

徳川幕府成立から幕末までの江戸時代史のマンガ。ギャグも多い。医学のため未知の言葉(オランダ語)に挑戦して苦闘する前野良沢、杉田玄白たちを描いた巻は特にお薦めで、脚本・三谷幸喜でテレビドラマ化もされた。2018年現在全30巻。 (リイド社)



外国語を学ぶための 言語学の考え方

黒田龍之介

外国語を学ぶことを料理に例え、日本にいても外国語を学ぶことはできるということ、複数の外国語を学ぶことの意義など、外国語をどのように学んだらよいかについて興味深い提案が書かれている。外国語学習法としての言語学入門書。 (中公新書)



文学・芸術

英文法の疑問 恥ずかしくてずっと聞けなかったこと

大津由紀雄

近年の英語学習では、コミュニケーションに重点が置かれているが、本書は、英語学習における英文法の重要性に気づかせてくれる。不定詞と動名詞の意味の違いや関係代名詞の省略など、英文法でおなじみの現象の背後にある不思議さ・奥深さを明らかにし、英文法に潜む謎と面白さをわかりやすく説明している。また、英語を対象とした言語研究が何を明らかにしようとしているのかも解説。英語学研究の意義や、英語学研究がどのように社会に貢献しうるかを理解するにも役立つ。 (生活人新書)



歴史・地理

イギリス帝国の歴史 アジアから考える

秋田茂

欧米経済史では語られてこなかった近現代のアジア経済史をグローバルな視点で詳しく扱っている。近現代のイギリス帝国の経済的・文化的膨張が、アジア世界でどのように展開されたのか、どのような影響をアジア諸国にもたらしたのか、そして、今日、アジア諸国は欧米世界に対してどのような影響を及ぼしているのか、以上3点の視点から読んでもらいたい。 (中公新書)



考現学入門

今和次郎

女性の髪形の統計をとったり、学生の下宿の持ち物を調査したり、昭和初期の風俗・生活の断片的な調査を記録したのが「考現学」。著者は、古い物を調べる考古学に対抗して、新しい物を調べる考現学を提唱した。「物」にこだわることで、生活・文化の瞬間が切り取られ、私たちに紹介される。 (藤森照信:編/ちくま文庫)



歴史・地理

王陵の考古学

都出比呂志

日本の前方後円墳、秦の始皇帝陵、エジプトのピラミッドなど、世界各地のある王陵・王墓を紹介・比較し、王陵というモニュメントが出現する背景と歴史的意義を探る。本書は、地域に根ざした学問と位置づけられることの多い考古学にとって、それとはやや異なる趣を持つ。一見異なる脈絡をもって出現したものと捉えられがちな各地の王陵を比較し、共通点を見出す。地域を超えた人間行動の共通性や、そうした共通性が生み出された背景を探るという比較考古学の手法は、新たな研究視点の実践といえるもので、考古学の現代社会に果たす役割や可能性を模索する上でも重要だ。考古学による歴史のダイナミズムを感じることができる。 (岩波新書)


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