平和・政治って、法律って

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法律学

2円で刑務所、5億で執行猶予

浜井浩一

犯罪の多くは少年によって行われていると思っている人は多い。しかし、少年犯罪は減少し続け、他方で、高齢者犯罪が急増し、刑務所は老人ホーム化している。本書は、犯罪や刑事司法についての正確な知識や情報を提供し、私たちが犯罪や犯罪者にたいして抱いている固定観念を払拭するとともに、犯罪対策を考えるきっかけとなる。メディアによって刷り込まれた犯罪や犯罪者のイメージを鵜呑みすることなく、私たち一人ひとりが問題意識・批判的精神を持って社会の事実や真実を見極めることが大切だと説く。そのほか、体感治安、監視カメラの効果、死刑の支持率など、犯罪学や刑事司法を学ぶ上で欠かせない多くの問題が紹介されている。 (光文社新書)



法律学

ロースクール生と学ぶ 法ってどんなもの?

大村敦志:監

髪型を校則で決めることはできるのか?文化祭のライブ演奏は騒音なの?など、中高生の疑問に、若いロースクール生たちが答え、法律を理解する手助けをする。憲法をはじめ、民法、刑法、少年法等、幅広い法分野が対象。一方的に「教える」のではなく、高校生と学生生たちが一緒に「考える」という手法をとり、読者が自分から法律に関わっていってほしいというメッセージが伝わってくる。 (岩波ジュニア新書)



国際政治 恐怖と希望

高坂正尭

国際政治はともすれば「~すべきだ」という道徳的な議論が先に来てしまいがちだが、国際政治の冷静な判断にはつながらない。そこに必要なのは、国際政治の構造をいくつかの視点から理解することだ。例えば、軍縮は望ましいが、どうして実現することが難しいのか、などである。本書は、平易かつ冷静にこのような点を解説している。 (中公新書)



政治学・国際関係

ハンナ・アーレント

第二次世界大戦中にアメリカに亡命したドイツ系ユダヤ人の政治思想家アーレントによる、ナチス幹部アドルフ・アイヒマンの裁判記録『イェルサレムのアイヒマン』を題材にした映画。わかりにくい「悪」についての考察がされている。 (フォン・トロッタ監督)



丸山眞男セレクション

丸山眞男

丸山眞男は戦後日本を代表する政治学者。14編の論文からなる本書は、70年近く前に書かれたものも多いが、「無責任の体系」など、日本政治の病理について考える上で、今なお読み返したい重要な記述が多い。 (杉田敦:編/平凡社)



火車

宮部みゆき

カード破産がテーマの長編ミステリー小説。クレジット・カードを使いすぎること、借金することの恐ろしさがわかる。身近な金について考えるきっかけにもなる。 (新潮社)



政治学・国際関係

危機の二十年 理想と現実

E.H.カー

E.H.カーは、イギリスの歴史家、政治学者。本書は、現代における国際政治学、国際関係論の考え方から、法と政治の関係、国際法の役割までを論じた本で、1939年に書かれたものだが、2011年には新訳版が出されており、国際政治学において重要な一冊。国際関係に関心があり、国際法や国際政治学を勉強したい人は、大学に入ったらすぐ読んでおいてほしい。 (原彬久:訳/岩波文庫)



情報系

統計学が最強の学問である データ社会を生き抜くための武器と教養

西内啓

ランダムとは何なのか。統計学では、データがランダムに変動するという概念が重要であるが、実験を行う際のランダムさの重要性が詳しく、わかりやすく解説されている。一例として、統計学者・フィッシャーの「ミルクティーにおけるミルクが先か紅茶が先か」問題を紹介。ランダム化による実験が必要としている。詳しくは本書で。 (ダイヤモンド社)



法律学

裁かれた命 死刑囚から届いた手紙

堀川惠子

実際に起こった強盗殺人事件の犯人と捜査検事の物語。社会では「努力すれば報われる」とは限らず、多くの矛盾や不合理を抱えていることがわかる。それとともに、罪と罰、死刑、人が人を裁くことの意味などを考えさせられる。 (講談社文庫)



官僚たちの夏

城山三郎

昭和の高度成長期の通産省(現:経済産業省)での官僚政治を描いた小説。国際政治経済における重商主義の考え方が、読み取れる。40年以上前に書かれた本であるが、今も色あせることのない作品。 (新潮文庫)



江藤新平 急進的改革者の悲劇

毛利敏彦

江藤新平は、明治維新直後の混乱期の中で、日本近代の司法制度を創設した一人。近代化への情熱を持つも、皮肉にも自らが作った司法によって死刑となった江藤の生涯を描く。司法が行政と対抗するのはなぜかを学べる本。 (中公新書)



法律学

ブリッジブック 法学入門

南野森:編

九州大学南野森先生、井上宜裕先生ら各分野の新進気鋭の研究者が最新の動向を踏まえつつ執筆した「法学入門書」。単に法律の知識を列挙するのではなく、それぞれの法律が現代社会の中でどのような意義や機能を持つかを丁寧に記述。社会の様々な現象がなぜそうなっているのかを法的な視点から解析するので、日々の事柄の見方が変わる。刑事法学については、人を処罰するとはどういうことなのかを根本的に考え直す契機を提供している。例えば、飲酒運転による悲惨な交通事犯を抑止するために、厳罰化・重罰化を推し進めた結果、逆に、轢き逃げ死亡事犯が増大した事態をどう評価するべきかなど。 (信山社)



法律学

民主主義という不思議な仕組み

佐々木毅

民主主義について中高生向けに非常にわかりやすく書かれているが、大人も読みたい。ギリシャのポリスにはじまるその歴史から、現在の課題に至るまでをかみ砕いて解説。民主主義を多数の構成要素が複雑なつながり方をしたネットワーク(=「複雑ネットワーク」)と捉えて読めば、皆さんの暮らす社会のあり方を決める民主主義が、なぜ複雑でわかりにくく不思議な仕組みなのかということを理解することができるだろう。 (ちくまプリマー新書)



若者と労働 「入社」の仕組みから解きほぐす

濱口桂一郎

日本では「就職」ではなく「就社」だ。つまり、日本の労働者は、まず企業に就職して、そこで熟練し昇進を遂げていくのが一般的である。そうした日本社会で、「企業」で働くことの意味を考えることで、労働契約の意義や機能を考えて欲しい。本書は、日本における労働のあり方が「企業という場」にあることの積極的・消極的意義を考えさせ、さらにこれを労働契約論の中でどのようにとらえるかの方向性を示している。 (中公新書ラクレ)



政治学・国際関係

教養としてのジェンダーと平和

風間孝、加治宏基、金敬黙:編著

ジェンダーと平和という2つのキーワードを使いながら、教育、貧困、労働、家族といった身近な話題から、核・原子力、国家権力、軍と安全保障まで、問題領域ごとにどのような課題があるのかを論じている。 (法律文化社)



オキナワ論 在沖縄海兵隊元幹部の告白

ロバート・D・エルドリッヂ

沖縄における米軍基地の問題が、国際安全保障政策と国内政治、地元政治とのつながりの観点から読み取れる。著者は日本での研究者歴が長く、在日米軍海兵隊の政治顧問を務めたこともある。 (新潮新書)



官僚制批判の論理と心理 デモクラシーの友と敵

野口雅弘

近年「公務員を減らせ」「行政のムダをなくせ」「官から民へ」などの公約を掲げる政治家に多くの人が票を投じている。もちろん非効率な仕事や不公正な既得権益は正すべきだが、様々な行政サービスを行う公務員組織=官僚制は私たちの生活に不可欠。それを脅かすほどに公務員バッシングが盛り上がっているとしたら、その論理と心理について一度冷静に考察しておく必要がある。これが本書の問題意識だ。夜警国家から福祉国家に転換する中で行政の仕事は膨大になり、それに応じて公務員の数も増えた。公務員を減らし民営化を進め、「小さな政府」がいいのか否かは政治学の重要な論点だ。 (中公新書)



法律学

「大岡裁き」の法意識 西洋法と日本人

青木人志

明治期における西洋法制の継受の過程で、日本が受け入れたもの、捨てたもの、変わらなかったものな何か。「法文化」について語られてきたことが、整理して描かれている。法廷見取り図の変遷から裁判の変化を問い直すなど、司法制度を角度から捉える視点がユニークだ。法科大学院の創設や裁判員制度の導入など、司法制度の大きな変革期に執筆された本だが、法と私たちがどう向き合うか、「古くて新しい」問題を投げかけている。 (光文社新書)



法律学

新・シネマで法学

野田進、松井茂記:編著

映画を題材に、法、政治、差別、契約や所有、罪や裁判などを、学生向けにわかりやすく解説したテキスト。『パイレーツ・オブ・カリビアン』『ソーシャルネットワーク』といった、必ずしも法律をテーマとして扱った映画作品ではない作品からも、法学的要素を取出し、その意味合いや解決策、問題点などを検証する。 (有斐閣)



政治学・国際関係

いま平和とは 人権と人道をめぐる9話

最上敏樹

戦争と平和の問題は、「国際法の父」と称されるグロティウス(1583-1645)の時代から議論され続けてきた問題だ。本書は、戦争と平和の問題を、現代の国際法における基本的な価値である人権と人道の観点から捉えたもので、9つの話題に分けて初学者にも理解しやすく構成されている。国連の平和維持機能の限界についても解説している。 (岩波新書)


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