幹細胞と再生医療
中辻憲夫
動物の発生学といえば、ウニやカエルについては高校の生物で学習するが、哺乳動物の発生についてはくわしく学習しない人が多いようだ。しかし学習しなくても、ES細胞やiPS細胞といった多能幹細胞について聞いたことがある人は多いと思う。どちらもどのような身体の組織や臓器にも分化できる、万能の機能を持った細胞のこと。この本は、哺乳動物の個体発生について解説するとともに、個体発生の視点からES細胞やiPS細胞を解説している。これら多能性幹細胞が誕生した経緯から、将来にむけた応用面についてもくわしく述べおり、統合動物科学という学問領域のすべての内容を含んだ入門書にもなっている。
(サイエンス・パレット新書)
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