フィンチの嘴 ガラパゴスで起きている種の変貌

ジョナサン・ワイナー

ガラパゴス諸島にすむダーウィンフィンチ類という鳥を20年以上観察しつづけた米プリンストン大学のグラント夫妻の研究生活を生き生きと描いた本。「進化」が現在進行形で起きていることを明らかにするために、夫妻は大学院生らとともに1万8000羽にのぼるフィンチに足輪をつけ、個体識別をおこない観察。その結果、食物の大きさが年次間で変動すること、それに対応してフィンチ類のくちばしの長さや太さが、目に見える形で進化していることを明らかにした。科学ジャーナリストである著者の文章はわかりやすく、ストーリーとしても楽しめる。生物の生態や進化に興味のある人にとっては、人生を左右する1冊になりうる、インパクトのある本だ。 (樋口広芳、黒沢令子:訳/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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