漢詩のレッスン

川合康三

杜甫「絶句」、李白「静夜思」など高校で習ったことがある漢詩について、様々な観点から鑑賞し、その奥底に潜む意味を明らかにしていく。例えば、唐代の孟浩然「春暁」の第一句「春眠 暁を覚えず」。春になると現代の人々の口の端にのぼる言葉だが、この詩は夜が明けたのも気付かずに寝過ごしたとして眠れる夜をうたっている。つまり、朝寝坊のうたである。では、朝寝坊ができる暮らしをしていた孟浩然とは、どのような境遇にいたのか、というように話題は展開する。漢詩は中国文学を構成する大きな要素の一つ。本書の内容を手がかりとして本格的に漢詩についての考察を発展させることは、中国文学領域の研究テーマになる。 (岩波ジュニア新書)

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