植物保護科学

微生物、昆虫、雑草がどのように作物に害を与えるかを調べ、植物の病気の治療法を開発する

農薬、除草剤   農薬耐性生物   遺伝子組み換え   寄生植物   外来生物

学べる大学は?

研究をリードする大学

大学詳細

京都大学

農学部 資源生物科学科
【 主な研究者 】
刑部正博 冨永達
農学部 応用生命科学科
【 主な研究者 】
中川好秋

神戸大学

農学部 生命機能科学科 環境生物学コース
【 主な研究者 】
土佐幸雄 杉浦真治 中屋敷均 前藤薫

岡山大学

農学部 総合農業科学科 応用植物科学コース
【 主な研究者 】
一瀬勇規 能年義輝
工学部 化学生命系学科
【 主な研究者 】
世良貴史

東京農工大学

農学部 応用生物科学科
【 主な研究者 】
有江力 佐藤令一 仲井まどか
農学部 生物生産学科
【 主な研究者 】
藤井義晴

名古屋大学

農学部 資源生物科学科
【 主な研究者 】
吉岡博文 竹本大吾

北海道大学

農学部 生物資源科学科
【 主な研究者 】
増田税

東北大学

農学部 生物生産科学科 植物生命科学コース
【 主な研究者 】
高橋英樹

千葉大学

園芸学部 園芸学科 生物生産環境学プログラム
【 主な研究者 】
野村昌史

高知大学

農林海洋科学部 農芸化学科
【 主な研究者 】
曵地康史

その他の優れた大学

大学詳細

弘前大学

農学生命科学部 食料資源学科 食料生産環境コース

【病原学】 特定の植物に寄生したときに限って壊滅的な被害をもたらすやっかいな病原体、ウイロイドの研究を行う世界でも数少ない研究室。地方にあっても世界の注目が集まる最前線の研究ができる。

岩手大学

農学部 植物生命科学科

【病原学、分類学】 ウイルスを遺伝子配列の特徴から分類し、生命の進化の謎に迫る研究ができる。着実に研究成果が上がってきているとの声がある。植物ウイルス研究を発展させ、農業や人間生活に役立つバイオテクノロジーをめざす。

宇都宮大学

農学部 生物資源科学科

【病原学】 ヒトのワクチンのように、毒性を弱めたウイルスを予め植物体内に入れ、病害を防ぐ方法を開発し、ジュース用トマトなどで実績を上げている。企業が注目する最前線の研究に参加できる。

東京大学

農学部 応用生命科学課程 応用生物学専修

【感染生理学】 この分野では世界で最も歴史の古い研究室。植物病理学から発展した植物バイテクの拠点となっており、病害だけでなく、気候や土壌条件等の環境ストレスにも強い植物を作出する研究を行っている。農林水産省関連の研究所との交流が盛んなので、常に国家プロジェクトに関わる研究に立ち合えるのも強み。様々な植物病気の診断キットを開発する東大植物病院は日本初の試み。

信州大学

農学部 農学生命科学科 植物資源科学コース

【生産環境管理学】 渡邉修准先生が、衛星画像やドローン映像を活用して雑草生態学研究を行っている。

静岡大学

農学部 生物資源科学科

【雑草生態学】 稲垣栄洋先生、山下雅幸先生が、フィールドベースの雑草生態学を教育・研究している。

静岡大学

農学部 応用生命科学科

【感染生理学、病原学】 植物病の病原体のうち、細菌を専門に扱っている。設備も、細菌研究に特化して充実。細菌を植物に接種して症状をみる、医学の手法と同様の研究ができる。現在バイオ産業の中心は細菌を使った物質生産だから、細菌をきちんと扱える研究者は貴重。しっかり技術を身につけたい。

岐阜大学

応用生物科学部 生産環境科学課程 応用植物科学コース

【発生生態】 土壌伝染病研究では北海道大とともに日本をリード。北大に比べて、こちらは実際の防除技術の開発の比重が高い。土壌病の特効薬臭化メチルの2005年使用禁止を受け、新たな防除法開発に期待。

鳥取大学

農学部 生命環境農学科 植物菌類生産科学コース

【生命環境農学、果樹園芸学、感染生理学】 地球が温暖化すると、鳥取名産の二十世紀ナシ栽培が困難になる。冬の間の低温での休眠のメカニズムを解明し、高温でも耐えられる遺伝子の導入を進める。温暖化に適応した新品種の育成を目指している。

九州大学

農学部 生物資源環境学科 生物資源生産科学コース

【防除】 農薬に頼らない、環境に配慮した「生物農薬」の開発を推進する。生物農薬とは、自然界に存在する微生物の拮抗作用を利用し、病原微生物の活性を抑え病害をなくす期待の次世代防除法だ。そのための有用細菌の探索を行う。また、弱毒ウイルス(ワクチンウイルス)の効果についても分子レベル、植物組織レベルで研究している。

佐賀大学

農学部 生物資源科学科 生物科学コース

【進化学】 カブモザイクウイルスの遺伝子の研究で世界的に注目を集めている大島一里先生が在籍。ゲノム配列の違いを連続的に追跡することで、まさに生命体の「種」の進化の本質に迫る。

福井県立大学

生物資源学部 生物資源学科

化学と生物学が融合した高い研究レベルと少人数教育が特色。植物環境学分野では、雑草学で優れた研究活動を行っている。雑草はモデル植物からは見出し得ないユニークで大事な生態現象の宝庫。そのような生態現象を、生理・遺伝子のレベルで解き明かしている。地域の絶滅危惧雑草の保全活動も行っている。

大阪府立大学

生命環境科学域 応用生命科学類 植物バイオサイエンス課程

【病原学、感染生理学、発生生態】 植物ウイルスの分類を通して、生命活動のしくみ、生命の起源に迫る。植物ウイルスの発病機構の分子メカニズムについても、次々と新発見を続けている。カビの一種ピシウムの発生や生態を通して、有明海の環境問題や北極での地球温暖化の影響を研究するチームもある。

東京農業大学

農学部 農学科/国際食料情報学部 国際農業開発学科

【病原学】 国際食料情報学部では、数少ない女性研究者の第一人者夏秋啓子先生と熱帯地方のウイルスを研究し、東南アジアの農業に貢献したい。

法政大学

生命科学部 応用植物科学科

【植物の病気の診断、植物病予防学】 植物の病気の診断に特化したユニークな研究と診断方法の開発を行っている。非常にユニークなのは、生命科学部の中に植物の病気を診断するプラントドクターの人材を養成する「植物医科学専修」のコースを設けていること。植物病予防学が専門の濱本宏先生らが中心になっている。日本初の試みだ。

明治大学

農学部 農学科

【抵抗性育種】 理化学研究所や企業から優秀な研究者を集め、遺伝子組み換えによる病害に強い植物の作出や、微生物を使った病害防除など、時代の先端を行くホットな研究に力を入れ、注目。

人間環境大学

人間環境学部 環境科学科

藤井伸二先生が、水田生態系の植物である雑草の保全生物学を教育研究している。

近畿大学

農学部 生物機能科学科

植物免疫の分子機構を解明。

奈良先端科学技術大学院大学

先端科学技術研究科 先端科学技術専攻 バイオサイエンス領域

【抵抗性育種、植物の免疫システム】 バイオサイエンス領域では、植物の免疫システムを研究し、植物が病気から身を守るしくみを分子レベルで解明。植物バイオの最先端だ。

主な研究者

研究者詳細
石川敦司
福井県立大学
生物資源学部 生物資源学科 分子生物学研究領域/生物資源学研究科 生物資源学専攻

【植物病理学】植物の病原菌に対して感染を引き起こさない「非宿主抵抗性」を解明する。病気に強い植物の開発し、病害による被害の低減、農業の省力化、環境負荷の低減を目指す。

渡邉修
信州大学
農学部 農学生命科学科 植物資源科学コース/総合理工学研究科 農学専攻

【雑草生態学】衛星やドローンを活用した画像解析

稲垣栄洋
静岡大学
農学部 生物資源科学科 植物バイオサイエンスコース/総合科学技術研究科 農学専攻/地域フィールド科学教育研究センター

【雑草生態学】昆虫と雑草の相互関係の解析、農業現場での総合的有害生物の管理

山下雅幸
静岡大学
農学部 生物資源科学科 地域生態環境科学コース/総合科学技術研究科 農学専攻/地域フィールド科学教育研究センター

【雑草生態学】除草剤抵抗性雑草の生態解析

高野義孝
京都大学
農学部 資源生物科学科/農学研究科 応用生物科学専攻

【植物病原糸状菌の病原性機構の解明】

水口亜樹
福井県立大学
生物資源学部 生物資源学科 植物資源学研究領域/生物資源学研究科 生物資源学専攻

【外来雑草の生態リスク、雑草の環境適応】フィールドワークに優れる。

川崎努
近畿大学
農学部 生物機能科学科/農学研究科 バイオサイエンス専攻/アグリ技術革新研究所

【植物免疫反応の分子機構の解明】

冨永達
京都大学
農学部 資源生物科学科/農学研究科 農学専攻

【雑草生態学】雑草学研究室を主宰、前雑草学会長

興味がわいたら

チョコレートを滅ぼしたカビ・キノコの話 植物病理学入門

ニコラス・マネー

表題のチョコレートとは原料のカカオのことだ。カカオ栽培が、カビ・キノコの病害で激減したことを指している。この本は、ほかにも歴史上破滅的な被害をもたらした菌類による植物の病気について記載している。植物病理学について歴史を通して触れることができる。この本を読むと、植物の病気について研究し、その病気に対する防除法を開発する「植物保護科学」の重要性が理解できる。 (小川真:訳/築地書館)


「ただの虫」を無視しない農業 生物多様性管理

桐谷圭治

著者は、総合的生物多様性管理(IBM)を提唱している。IBMとは里山特有の生物多様性を維持、保全しながら、害虫管理と生物多様性の両立を目指す理論のこと。その方法についてわかりやすく解説している。害虫を皆殺しするのではなく、害虫や天敵とも、その他の農地に住む生物とも共存する農業をめざすこの本は、これからの農業害虫防除の考え方を提唱したもの。植物保護学の応用昆虫学分野に関わる研究者だけでなく、農業従事者にとっても、消費者にとっても考えてもらいたい内容である。植物保護科学という学問領域のど真ん中ストライクの内容だ。 (築地書館)


雑草のくらし あき地の五年間

甲斐信枝

植物の二次遷移の初期過程を描いた絵本。遷移とは、ある場所の植物群落が長年月の間に次第に別の群落に変わってゆき、それに適合した別の植物群が生育することをいう。植物が新しい湖沼などに初めて生物が移住し定着することから始まるものは一次遷移。これに対して、二次遷移とは、すでに存在している植物群落が、火事・洪水・人による破壊などによって消滅したあとに起こる遷移のこと。種子が残存したり、近隣から移入しやすいため、一次遷移よりも群落の変化は速いという。この二次繊維の変化が丹念に描かれている。 (福音館書店)


植物のパラサイトたち 植物病理学の挑戦

岸国平

パラサイトとは寄生生物ということだが、植物のパラサイトとは、植物にとりつき病気を引き起こしてしまう病原微生物のこと。主なものにカビ、ウイルス、細菌の三種類あり、植物を枯らせたり、果実などを絶滅させてしまう厄介な存在だ。このようなさまざまな植物の病気について記載されている。 (八坂書房)


本コーナーは、中高生と、大学での学問・研究活動との間の橋渡しになれるよう、経済産業省の大学・産学連携、および内閣府/総合科学技術・イノベーション会議の調査事業の一環として、企画・制作・運営されています。
各先生の所属など、掲載されている大学(学部・学科ほか)の名称は、2020年1月段階の調べによります。実際の進路選択等に際しては、各大学のHP等で改めてご確認ください。

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