細胞内共生説の謎 隠された歴史とポストゲノム時代における新展開

佐藤直樹

細胞内共生説は高校の生物学の教科書でも取り上げられ、一般的に受け入れられている進化の理論の一つです。この説では、ミトコンドリアや葉緑体などの細胞小器官は、古代の細胞が他の細菌を取り込んで共生したことに由来するとされています。著者は独自に開発した分子系統解析技術を使い、葉緑体の遺伝子の多くが単一の共生だけでは説明がつかないことを明らかにしました。

一般的な説明と現実には乖離があることを本書タイトルは『謎』として捉えています。中高生の皆さんには、少々難しい内容も含みますが、教科書に紹介されるような一般的に定説とされるものの中にも検証すべき『謎』が残されていることを見逃さずに探求してもらいたいです。 (東京大学出版会)

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