木綿以前の事

柳田国男

天皇や将軍、大名などの支配者の事績ではなく、庶民の生活の歴史をたどるのが、柳田国男が目指した民俗学です。この本は、明治維新以前の衣服や食事についてのエッセイ集で、「木綿以前の事」というのは、その巻頭の1編です。それまでごわごわして硬い麻織物を着ていた庶民が、江戸時代に柔らかく着心地の良い綿織物を着るようになった変化を印象的に描いています。ただし、綿ぼこりも生み出したのですが。 (岩波文庫)

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