モンゴル帝国誕生 チンギス・カンの都を掘る

白石典之

チンギス・カンといえば世界史の中でも特に有名な人物だが、実はその前半生はよく分かっていない。文字資料がほとんど残されていないからだ。著者はモンゴル国アウラガ遺跡での長年にわたる発掘調査を中心として、チンギスが「馬・鉄・道」を戦略的に使いながら勢力を拡大し、世界帝国を築いていったことを明らかにしていく。チンギスとモンゴル族が強大になっていくプロセスを、大胆な仮説を立て、それを考古学的手法で証明していく過程は痛快。 (講談社選書メチエ)

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