金属が語る日本史 銭貨・日本刀・鉄炮
齋藤努
この本は文化財を科学的に調査することの意義を明確に述べたうえで、銭貨、日本刀、鉄砲などの分析事例をわかりやすく述べている。日本で最初の流通貨幣と言われる和同開珎の銅含有量など、本書を通じてX線や電子線が、古代の金属製品の性質を明らかにする面白さが伝わってくる。プロローグp1~11では、文化財科学とはなにかについて述べており、「文化財科学」という学問領域の入門書としてもすぐれている。
(吉川弘文館)
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