環境考古学への招待 発掘からわかる食・トイレ・戦争

松井章

遺跡から出土する動物の骨や植物の種などを研究すると、昔の人の食生活もわかる。古代の便所を発掘すると、寄生虫の卵なども発掘され、川魚を刺身で食べていたことも推測できる。考古学の中でも、特に動物や植物など人間のまわりの自然環境と関わる分野を環境考古学と呼ぶ。著者は骨の専門家なので、人骨についた傷あとから戦闘の様子を生々しく再現する様が語られる。物的証拠を扱う考古学が、警察の鑑識のような仕事に近いこともよくわかるだろう。著者の体験談を中心に説得力を持って語られて興味深い。 (岩波新書)

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