神谷美恵子
「いったい私たちの毎日の生活を生きるかいあるように感じさせているものは何であろうか。ひとたび生きがいをうしなったら、どんなふうにしてまた新しい生きがいを見いだすのだろうか」。精神科の医師かつ大学教授、そしてエッセイスト・翻訳家としても才能をいかんなく発揮し、激動の戦中戦後を駆け抜けた神谷恵美子。彼女が一生をかけて寄り添おうとしたのは、理不尽な隔離と病苦に苦しむハンセン病患者だった。ハンセン病患者の生きる姿をまなざす彼女の言葉からは、生きがいとは何かを考えさせられる。 (柳田邦男:解説/みすず書房)
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