流れる星は生きている
藤原てい
満州から幼子三人を連れて引き揚げてきた記録、ノンフィクションです。極限状態に置かれた人間の強さと脆さ、戦争の理不尽さが伝わってきます。何より、何とかして子どもの命を守ろうとする母親としての作者の姿に打たれます。近現代史の観点からすると描かれていない内容もあるかとは思いますが、日本語教師を目指し、中国帰国者の方々に対する日本語教育に進む一歩を示した一冊です。
(中公文庫)
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