元素111の新知識 第2版

桜井弘

クスリといえば通常は有機化合物を思うが、金属イオンそのもの以外にも、金属イオンをふくむ酵素など、生体内で金属は多様な働きをしている。しかしその重量は少なく、微量でもよく効く元素が金属元素だとわかる。ヘモシアニン、ミオグロビンなどは、酸素を体のすみずみまで送り届け、貯蔵する機能があり、シトクロムP450は服用した薬を分解し、体内から排出する機能を持つ。また、生体エネルギーのもととなるATPという物質を合成するときには、電子伝達系が重要となる。このように、生命活動としては裏方に近いところで金属イオンは働いている。この本は、金属イオンが働く仕組みを、簡単な無機化合物から金属酵素までを対象にして、平易に解説している。 (ブルーバックス)

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