炭酸水でプラスチックを分解! 環境にやさしいリサイクル技術
CO₂の「いいところ」に着目
私は、二酸化炭素(CO₂)を活用する方法について研究しています。
CO₂は、よく「悪者」と言われますが、物質そのものに善悪はありません。だから私は、CO₂の「いいところ」を見つけたいと思いました。
いま、私が研究しているのは、「ケミカルリサイクル」です。ケミカルリサイクルとは、プラスチックを分解して、もう一度原料に戻す方法で、私は、プラスチックの中でも車の座席やソファー、枕などに使われるスポンジ状のプラスチック(ウレタン)を対象に研究しています。
「炭酸水」で1時間以内に分解
これまでの方法では、危険だったり高価だったりする薬品を使い、分解に数時間かけています。しかし私は、水とCO₂からできる「炭酸水」を使い、1時間以内に分解することに成功しました。炭酸水は酸性の性質を持っていて、そのおかげで分解が進みやすくなると考えています。
実は、炭酸水を使ったリサイクル技術は、ほとんど研究されていないのです。
再生ウレタンも成功
この方法は、コストがかからず、環境にやさしく、エネルギーの消費も少ないため、持続可能な社会づくりに役立ちます。さらに、分解後の原料から、これまでと同じ肌触りや柔らかさ、通気性を持つスポンジ(再生ウレタン)を作ることにも成功しました。
もしよければ、長崎大学へ再生ウレタンを見に来てください。見学を希望する人は、メール(cms_office@ml.nagasaki-u.ac.jp)で連絡してください。私は、みなさんの道しるべになれたらと思っています。
「ポリウレタンの炭酸水を用いた加水分解による環境低負荷ケミカルリサイクル法の開拓」
◆主な業種
(1) 化学/化粧品・繊維・衣料/化学工業製品・石油製品
(2) 薬剤・医薬品
(3) その他の化学系
◆主な職種
(1) 基礎・応用研究、先行開発
(2) 設計・開発
(3) 品質管理・評価
◆学んだことはどう生きる?
自動車関連企業に就職した学生は、学生時代から研究に没頭するタイプだったため、その特性が強く発揮されています。塗料やシート、内燃機関など過酷環境で長期耐久性を求められる自動車の材料開発では、機能を追求した分子・材料設計を実践。さらに新素材の知見を取り入れ、モビリティの未来に貢献する提案にも挑戦しています。「新しいものを生み出す。創造する。」という工学の醍醐味を仕事にできていると思います。
私が所属している学科では、多様な化学の研究を行っています。
新規な化学反応、抗がん剤の合成といった創薬、抗菌材料などの医用分野、生体センサー、免疫機構にかかわるたんぱく質や、生体が起こす反応を人工的に起こしたりといった生体関連分野、電池材料、小型かつ高容量の記憶媒体、半導体などの電子機器に関連する分野といった身近なところで使われる研究が多いです。
医学、薬学、水産学、情報科学、電気化学、環境学に通ずる研究に化学の立場からアプローチしています。今まで知らなかった化学に出会うチャンスにあふれています。
| Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 今と同じく有機合成化学。工学の楽しみが詰まっていると思います。 |
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| Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? 台湾です。温暖で人柄も優しい人が多くて、食べ物もおいしいです。 |
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| Q3.一番聴いている音楽アーティストは? YMO、TMNや中田ヤスタカさん、光田康典さんを好んで聞いています。PerfumeのDream Fighterがお気に入りです。歌詞が中高生に向けて書かれていると思います。 |
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| Q4.学生時代に/最近、熱中したゲームは? ゲームはクロノトリガーですね |
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| Q5.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? 酒の肴とお酒とその場というものが楽しいですね。 |

