人間が何を求めているか判断する技術
私は、人間共生システムと称されるような知的システムを専門にしています。環境や人間をよく観察してそれらが何を求めているのかを的確に判断し、それに対するサポートを適切な形式、適切なタイミングで提供できるシステムです。
その一例が、画像認識の研究です。様々なセンサからの画像情報で現状を把握し、相手の立場に立ち、意味のある情報が何か判断して提示するといった技術の開発を行っています。具体的には、常にユーザの視界内に情報提示し、ユーザがその情報にするアクセスできるような情報投影システムです。また、知能システムが人間とどのように信頼関係を築くか、好印象を持ってもらえるかといった研究も行っています。
このような知能システムを発展させていくことで、いちいち指示しなくても気を利かせて手助けしてくれる優秀なパートナーが、そばで見守っていてくれるような環境が生まれると期待されます。
授業にて学生指導する今井先生
一般的な傾向は?
- ●主な業種は→情報サービス業
- ●主な職種は→システムエンジニア(SE)、プログラマなど
- ●業務の特徴は→ソフトウェア開発を中心に、コンピュータに関わる業務が多い
分野はどう活かされる?
プログラミングやシステム設計・開発・保守業務など。特に、「人間との関わり」を常に意識したエンジニアとして活躍されています。
知的なシステムを作ることは、結局のところ、人間の知的能力の仕組みを解明し、再現や拡張をすることに他なりません。人間の持つ「賢さ」に興味がある人はぜひこのテーマに取り組んでみてください。
千葉工業大学 情報変革科学部 認知情報科学科は、ソフトウェアや人工知能などの仕組みを知る「情報科学」はもちろんのこと、人間の特性やソフトウェアとの関わりを知る「認知科学」も併せて学べることが大きな特長です。「情報科学」と「認知科学」の素養を併せ持ち、人が使いやすいICTを実現させるものづくりやサービス開発の能力を発揮して社会で活躍する技術者となること期待されます。

