情報系の本

暗号解読 ロゼッタストーンから量子暗号まで

サイモン・シン

暗号の歴史は、開発と解読の繰り返しの歴史だ。それが人類や社会における攻防の歴史とリンクしており、なぜ暗号を開発あるいは解読するのかということが実感できる。後半では注目の「量子暗号」を取り扱っており、量子暗号は何か、なぜ量子暗号は必要かがわかるため、暗号研究にモチベーションを与えてくれる。最新のテーマまで取り扱っているが、特別な前提知識がなくとも楽しんで読めるよう工夫されている。 (青木薫:訳/新潮文庫)



ネットワーク科学

増田直紀、高口太郎

インターネットはもちろんのこと、友人関係や電力などのインフラ、流行や伝染病など、世の中にすべてネットワーク? ネットワーク科学とはそれらの様々な現象のつながり方のパターンを研究する学問。その最近の研究成果が現実世界でどのように利用されているか、具体例を挙げてていねいに説明している。 (サイエンス・パレット新書)



サブリミナル・マインド 潜在的人間観のゆくえ

下條信輔

ヒトの心というと、モノとは区別された特殊で崇高な存在として語られることが多いが、本書はそれを覆す。ヒトの心(脳)の半分は「自動機械」であり、意志や意識に関係なくプログラムされた内容をその通りに実行する、カラクリ仕掛けの人形にも近い。心の中のこの「機械」としての側面は、一般社会では「無意識」と呼ばれる。この本は、いかに「無意識」が私たちの精神活動に密接に関わっているかを、わかりやすく解説してくれる。認知科学はヒトの心、つまり脳の仕組みを科学的に探る分野であるが、心の機械的側面を認めることから始まる。「無意識」を知ることは認知科学の第一歩である。
(中公新書)



ウェブで学ぶ オープンエデュケーションと知の革命   

梅田望夫、飯吉透

オープンエデュケーションとは、学習資源や学習活動がすべての人に開かれ共有される、文字通り「開かれた教育」のことで、今やインターネットがその原動力だ。著者は、『ウェブ進化論』で有名な梅田氏、マサチューセッツ工科大学のオープンエデュケーションを推進した飯吉氏。アメリカやヨーロッパの大学の実例を交えながら、ネットを活用したオープンエデュケーションの可能性を語る。 (ちくま新書)



金鉱を掘り当てる統計学

豊田秀樹

データの中から新しい知識を発見する「データマイニング」を中心に、ニューラルネットワークや決定木学習などについて、例題をもとに解説がされている。内容はやや古い点もあるが、多くが現在も使われているか、現在使われている技術の基礎となっている。研究でデータを分析するために利用できる手法・技術を理解するきっかけになる。規模は小さいがデータも紹介されているので、それらを利用して実際に処理してみればより理解が進む。 (ブルーバックス)



リスク・リテラシーが身につく統計的思考法

ゲルト・ギーゲレンツァー

DNA鑑定、乳ガンやエイズの診断などにおいて、統計や確率がいかに間違った使われ方をしているか。身の回りにある統計数値を、統計的思考で見てみたらどうなるかという視点で書かれている。また、「ベイズの定理」による確率の計算が、病気の検査結果や法廷における証拠の解釈にいかに有用であるかを説明している箇所もある。統計科学ではメジャーだが、一般には全く知られていない「ベイズ推定法」を扱っている点がこの本の異色さで、わかりやすく書かれているので面白く読める。 (吉田利子:訳/ハヤカワ文庫)



非線形科学 同期する世界

蔵本由紀

熱帯魚の表皮に現れる美しいストライプ、化学反応が作り出す時間振動とその2次元パターンなど、自然の中には、興味深いパターンが見られる。これらのパターンが生み出される過程を、例を挙げて説明している。興味深いのは、これらのパターンは、計算機科学の分野でも多くの業績を残している研究者・チューリングが提案したある微分方程式の枠組みで記述し説明できる。この本が、身の回りに見られる自然現象に目を向けるきっかけとなるよう期待する。 (集英社新書)



レインマン

経営に失敗した弟が、兄の発達障害ゆえの類まれな記憶力を利用し一攫千金を狙うが…。「発達障害」によって、心のどのような機能が失われるのか、逆に得られるものは何か。ヒトの脳の潜在能力を知るきっかけになる映画である。 (ダスティン・ホフマン、トム・クルーズ:主演)



マンガでわかる複雑ネットワーク 巨大ネットワークがもつ法則を科学する

右田正夫、今野紀雄

「複雑ネットワーク」とは、多数の構成要素が複雑なつながり方をしたネットワークのこと。例えば、人と人とのつながりや、インターネット、食物連鎖、伝染病の感染やうわさの広がり。無秩序に見えるが実は法則性のある「複雑ネットワーク」をマンガで解説した入門書。社会を科学することは、人のつながりや行動を科学すること。本書で人のつながりの基礎知識を学べる。 (サイエンス・アイ新書)



挑まなければ、得られない Nothing ventured, nothing gained.

及川卓也

著者の及川氏は、早稲田大学卒業後、DEC(当時の世界的な汎用コンピュータ会社)、マイクロソフト、Googleと、IT業界の最先端で働いてきた技術者。インターネット、ビッグデータ時代の今、「挑戦し続けること」の大切さを教えてくれると共に、IT技術者としてのあり方を教えてくれる。 (インプレスジャパン)


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