社会は、多数派が暮らしやすい仕組みや考え方になりがちですが、外国人、性的マイノリティー、障がい者、政治や経済の世界における女性など、少数派の人を含めてお互いに理解し、認め合い、誰もが暮らしやすく活躍できる社会にすることが大切です。探究学習では、たとえば現代社会・公共や政治・経済、家庭科から「地域に住む外国人の児童生徒と交流して困っていることについて話を聴く」、「身近な大人に話を聴いたりさまざまな情報資源を活用して女性が活躍できる社会に向けた提言をする」、保健体育や美術・音楽から「障がいのある人と一緒に楽しめるスポーツや芸術イベントを考えて開催する」といった活動が考えられるでしょう。
多様性社会の実現に関係する学問としては、在留外国人については、生活習慣や文化・考え方や宗教の理解は【文化人類学・民俗学】や【宗教学】、教育問題は【教育社会学】、言葉の教育(日本語教育)は【言語学】が関係します。また【ヨーロッパ史・アメリカ史】など、歴史からの移民や難民とその受け入れや共生についての研究も行われています。障がい者については、生活の支援は【社会福祉学】、教育関係は【特別支援教育】で行われています。性的マイノリティーや女性の問題は【ジェンダー】で、【子ども学(子ども環境学)】では、子どもに関するさまざまな問題が研究されています。そして【社会学】でも、多様性社会という社会について、そのあり方や課題などさまざまな研究が行われています。
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ジェンダー 性差別を解消したい |
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文化人類学・民俗学 世界の民族、庶民の文化を知りたい! |
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社会福祉学 社会的弱者の権利を守りたい |
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子ども学(子ども環境学) 子どもを理解し、取り巻く環境を改善しよう |
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教育社会学 不登校? 生徒自身ではなく学校や社会が問題だ |
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特別支援教育 障害ある子の自立、社会参加を支援 |
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宗教学 新興宗教やスピリチュアルも対象 |
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言語学 発音、文法、方言…言葉の不思議を探る |
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ヨーロッパ史・アメリカ史 欧米各国の盛衰、紛争史を調べたい |
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社会学 社会って何? 客観的に捉え直し課題を提示 |