生物から見た世界

ユクスキュル、クリサート

人間以外の生物は、ある種の単純な機械のようであると考えられていた約100年前に、「同じ世界であっても昆虫や動物は、私たち人間と異なる方法で環境を捉えており、それぞれの生物が主体的に組み上げる独自の場こそがこの世界の正体である」という、今では広く受け入れられている概念を提唱したユクスキュル。

近年の研究によると、これまで知能が低いと考えられてきた魚類が、実はそうではないことがわかってきているようです。本書を読むと、約100年経った今なお無意識のうちに、「高等な」人間からの視点で世界を視てしまっている自分にドキッとすると同時に、生物という、未知なものに思慮をめぐらし、切り込んでいくアプローチに感服させられます。 (訳:日高敏隆、羽田節子/岩波文庫)

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