物理学に基づく環境の基礎理論 冷却・循環・エントロピー
勝木渥
人間はなぜ水を必要とするのか。この本のまえがきで、生きていくためにはエネルギーだけでなく、放熱(=冷却)も必要である。その冷却の担い手が、液体の水であると書いている。10年間の著者の大学の講義ノートを書籍化した、熱力学と具体的な現象論を融合した意欲的な書。学生にもわかりやすいようにと例えば、絶対温度の表示をK(ケルビン)とせず「°K」とした。ある文系学生が、Kをカロリーのことと勘違いし、温室効果を調べたレポート作成に失敗したからである。専門書ではあるが、わかりやすい講義を受けたような読後感を味わえる。
(海鳴社)
みらいぶっくへ ようこそ ふとした本との出会いやあなたの関心から学問・大学をみつけるサイトです。
TOPページへ
TOPページへ