ホット・ゾーン
リチャード・プレストン
1970~80年代にアフリカで実際に起きたエボラ出血熱の発生と制圧を描いたノンフィクション作品で、エボラウイルスと戦った人々の生活やエボラ出血熱への恐怖が生々しく描写されている。発症後致死率50-80%とされ、新興感染症に対する致死率の高さに戦慄させられる。全世界でベストセラーとなった作品だが、これを読んでウイルス研究を志した獣医学者も多い。2014年にエボラ出血熱が西アフリカで流行したことから、再び注目を集め、緊急再販された。決して海外での話ではなく、日本国内でも同様の現象が起きかねない状況であることを理解して読んでもらいたい。
(高見浩:訳/飛鳥新社)