ことばと国家

田中克彦

日本にいると日本語を話せて、学校教育を日本語で受けられるのが当然と考えがちだが、そのような社会は非常にまれだ。多数の言語を併用する国は多く、国家によって、それらの言語の扱い方は様々である。また、どんなに話者数が少なくても、言語そのものは国家の公用語や英語のような大言語と比べて劣っているわけではない。それぞれの言語はそれぞれの社会を反映して、豊かな語彙や表現を持っている。そうした言語的な豊かさを守りつつ、すべての人が平等に社会に参加できる方法を考えるのがこの分野の目的の一つである。言語学を学び始める時の必読書。国家とことばがどのように関わっているのかを知るための様々なヒントを与えてくれる。 (岩波新書)

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