動物・植物・魚って、農業・水産業って

選んでいただいたフィールドの本はこちら。さあ、もっとみてみよう。

食・農学系

銀の匙 Silver Spoon

荒川弘

この漫画は、牛や豚、鶏などの家畜と呼ばれる動物たちが、現在どのように飼育されているか、またそれを取り巻く畜産業という産業がどのような状況にあるかを、農業高校生の視点を通してわかりやすく伝えている。著者は、酪農家出身そして農業高校出身者であるので、漫画でありながら背景となる知識や描写はかなり正確に描かれている。漫画という媒体を通して、「動物生産科学」という食肉の生産現場を扱う学問を知ってもらうことができる。 (少年サンデーコミックス)



ダーウィン以来 進化論への招待

スティーブン・グールド

著者はアメリカの古生物学者、進化生物学者。ダーウィン主義をベースにした進化論の論客。博学の科学エッセイストとして活躍し、今日最も広く読まれる大衆科学作家の一人。生物学を学ぶためには、そのバックボーンとなる進化を知らなければならない。この本は、生物の進化に対する考え方を、著者のユニークな見解と膨大な知識を通して面白く伝えてくれる。 (浦本昌紀、寺田鴻:訳/ハヤカワ文庫)



もう牛を食べても安心か

福岡伸一

著者は分子生物学者であり、『生物と無生物のあいだ』でベストセラーとなった作家。この本は、日本に狂牛病の牛が発生したと大騒ぎになった頃に出版された。国内牛丼チェーンが米国産牛肉の輸入禁止により牛丼を2年以上販売中止するなど、まだ記憶に新しい。その後さまざまな日本の取り組みにより収束しているが、この本で、狂牛病がどのような経緯で発生したのか、同時に食の安全がどのように脅かされるのかを理解してほしい。食べることの意味を理解するにも適切な本ではないかと思われる。 (文春新書)



魚の卵のはなし

平井明夫

魚卵には様々な形があり、また産み付けられる場所や生き残りの方法も様々だ。産業としても大きな市場を持つ魚卵だが、世の中に知られていないこともたくさんある。この本は、魚卵の世界で起こっている不思議を、分かりやすく解説している。 (成山堂書店)



食・農学系

人を助けるへんな細菌すごい細菌 ココまで進んだ細菌利用

中西貴之

よく耳にする身近な細菌から、驚くべき生態を持つ細菌まで、様々な細菌が登場。実際にどのように微生物が利用されているか、またこれからどのように利用される可能性があるかという話が、とてもわかりやすく紹介されてる。 (技術評論社)



農山村は消滅しない

小田切徳美

2014年、「2040年までに896の自治体が消滅する」と予測した日本創生会議の発表が大きな波紋を呼んだ。本当にそうなのか、この本は問いかける。著者は、農政学・農村政策論、地域ガバナンス論を研究する農学者。過疎や限界集落等、農村問題の専門家として知られる。また地域ガバナンスとは、地域コミュニティにおける民主的なルールづくりに向けた運動のことをいう。この本は、地方の消滅という難問を克服する多くの事例をもとに、地方、とりわけ農山村は消滅しないと結論する。日本の農林業が地域社会といかに密接な関係を持っているか理解できるだろう。 (岩波新書)



大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち

藤井一至

進化の学説では地球の5億年前といえば、突如として今日見られる動物が出そろった時期とされる。地質年代では古生代末のカンブリア爆発と呼ばれている。一方、土壌は、土の基になる岩石が風化し細かくなったものに、植物・動物など生物の腐食が関わり、形成されていく。この本は土壌学者である著者の手によって、カンブリア紀以来の森林を構成する重要な要素の一つである「土壌」について、成り立ちや生物との関係について、さまざまな例を挙げわかりやすく解説している。土に関する認識が大きく変わることは間違いない。 (ヤマケイ新書)



木材なんでも小事典 秘密に迫る新知識76

木質科学研究所木悠会:編

優れた生物材料としての木材は、二酸化炭素を吸収し酸素を供給することで地球環境を救っている。木との長い歴史、木材を利用する文化史、木材加工の仕方のコツまで、この本を読めば木材のあらゆる性質、利用方法を理解できるだろう。 (ブルーバックス)



水の未来 グローバルリスクと日本

沖大幹

著者は水文学者、気象予報士。水文学とは、地球上の水の循環について研究する科学のことだ。主に河川、湖沼、地下水を対象に、地球上の水資源の循環を研究する。温暖化の影響で自然現象としての洪水や干ばつの回数がどう変わり、それによって社会にどれだけの人的・経済的影響を与えるかを、重要な提言を続けている。この本は、水資源と食料の関係、農業の将来について科学的な観点からくわしく説明されている。それは地域環境工学という学問とも関係の深い領域である。 (岩波新書)



食・農学系

見えない巨人 微生物

別府輝彦

一匹一匹は目に見えない微生物が、いかに我々の身近に存在しているかを知ることが出来る。この本では「発酵」「病気」「環境」の観点から微生物の働きを解説しており、よく知っている食品や医薬品が微生物の力で作られていることを具体的に知ることが出来る。微生物には病原性のものもあり、遠ざけたい種類もあるが、人の役に立っている安全な微生物の存在や、自分の身体を守ってくれているたくさんの微生物にも注目して欲しい。さらに、まだまだ分からないことがたくさんある微生物の世界に関心を持ち、そうした研究に興味を持ってほしい。 (ベレ出版)



ミミズと土

チャールズ・ダーウィン

視点を変えながら繰り返し観察することを通じて、ミミズの神秘に近づいていく過程が大変面白い。そしてこのミミズの観察を大地の成り立ちの考察に発展させる過程が、とても読み応えがある。自然を観察することの喜びを教えてくれる一冊。 (渡辺弘之:訳/平凡社)



食・農学系

ありがとう、実験動物たち

太田京子

東北大学の動物実験施設で働く女性を描いたノンフィクション。動物実験がなぜ必要か、また、医学研究における動物実験の現場で行われている実験動物に対する福祉が理解できる。 (笠井憲雪:監/岩崎書店)



食・農学系

プラントハンター

白幡洋三郎

世界の珍奇な植物や美しい植物を紹介しながら、それらを持たざる国がいかに躍起になって収集してきたかを伝える。植物の育種技術が社会の要請とどのように関わってきたかを、プラントハンターという一群の収集家の人々の行動から考えさせられる。この本では、歴史と農学の両面にまたがりながらバランス良く論じられており、高校生が知らないであろう面白いエピソードも満載されている。文理融合はこれらからの若い人には不可欠の視点であるが、それを現場で考える、しっかりした資料で実証する姿勢が重要であり、この本はそれがしっかりと感じられる。 (講談社学術文庫)



食・農学系

木のびっくり話100

日本木材学会:編

日本木材学会に所属するさまざまな木材研究者が、一般向けに書いた本。木材にまつわるさまざまな100のトピックスについて、専門用語、化学式、数式などを極力用いずにわかりやすく書かれている。それぞれのトピックスは見開きの2ページで完結しているため、最初から読む必要はなく、気軽にどこからでも読める。木材の物理的性質、化学的性質だけでなく、木材がいかに地球温暖化防止に寄与しているか、木材が未来を切り拓く先端材料であることなどが理解できる。また昔ながらの木の使い方、これからの木の使われ方、地球環境の保全における木の役割など、木の意外な面を知ることができる。 (講談社)



カラー図解アメリカ版 大学生物学の教科書 第1巻 細胞生物学

デイヴィッド・サダヴァ

アメリカの大学で使われている生物学の教科書から分野ごとに抽出して翻訳したもの。高校の生物教科書では知ることのできない生物に関する深い知識を得ることができる。高校生と大学生を対象にしているので、気軽に読むことができる。ブルーバックスで第1巻 細胞生物学に続いて、第2巻 分子遺伝学、第3巻 分子生物学、第4巻 進化生物学、第5巻 生態学まで出ている。 (丸山敬、石崎泰樹:訳/ブルーバックス)



食・農学系

ミジンコはすごい!

花里孝幸

ミジンコの生態を中学生程度を対象に解説した本だが、大人が読んでも非常に分かりやすく興味深い。ミジンコというきわめて小さな生物を通して、その生存戦略や生態系における重要性、我々人類の自然への接し方を考えさせられる。 (岩波ジュニア新書)



日本農業の真実

生源寺眞一

2010年頃の日本農業をめぐる諸状況を簡潔にまとめた本。農業経済学という学問の立場から見ても、日本農業の強みと弱みを歴史的にわかりやすく解説している。農業政策、農業・農村問題が中心だが、広く食料や環境の問題を考える上でも必要不可欠な知識を得ることができるだろう。有限である資源を効率的に利用し持続可能な形で利用していく循環型社会、とくに日本の食料やエネルギー循環を巡る、農山村の地域社会の問題を考える上でも基本的な内容がわかりやすく書かれている。 (ちくま新書)



家政・生活、デザイン系

栄養学を拓いた巨人たち

杉晴夫

現在の栄養学がどのようにして発展してきたのかについて、関わった研究者たちの苦労を交えてわかりやすく解説している本。エネルギー、三大栄養素、消化と吸収、ビタミン、ATPなど、今日では当たり前のことが明らかにされるまでには、想像を絶するような苦難や論争があった。また、併せて日本における栄養学の発展の歴史から現在の課題についても記されている。栄養学は、純粋な科学としての学問体系の一つであると同時に、人の健康増進を図るための「実践の学問」でもある。本書は、単に栄養学の知識を得るためのものではなく、栄養学とはどうあるべきかを考えさせてくれる良書であり、栄養学を目指す学生さんには一読を勧めたい。 (ブルーバックス)



食・農学系

植物の不思議な力=フィトンチッド 微生物を殺す樹木の謎をさぐる

B.P.トーキン、神山恵三

フィトンチッドとは、微生物の活動を抑制する作用をもち、樹木などが発散する化学物質のこと。植物が傷つけられた際に放出し、殺菌力を持つ揮発性物質のことをいう。森林浴はこれに接して健康を維持する方法として知られている。この本は、植物がなぜ癒やし効果があるのかを、簡単な実験から説明してあり、フィトンチッドが基礎的な部分やその歴史から学べる。 (ブルーバックス)



割り箸が地域と地球を救う

JUON(樹恩)NETWORK、佐藤敬一、鹿住貴之

大学生や市民に森林や木材利用を理解してもらうために、あえて、間伐材から割り箸を製造し、大学生協の食堂で利用する運動を展開したことが書かれている。間伐材とは森林の成長過程で密集化する立木を間引く間伐の過程で発生する木材。20年前は間伐材という言葉も一般的ではなく、木材利用=森林破壊と言われていた。しかし、地球温暖化防止の吸収源対策として、健全な森林の維持や適正な森林の管理のために、間伐材割り箸を通して、木材栄養、木質バイオマスの利用の啓発を行う内容になっている。著者のJUON(樹恩) NETWORKは、大学生協の呼びかけで1998年に設立されたNPO法人である。 (創森社)


他のジャンルの本もみてみよう

法律・政治・国際 経済、社会 経営・ビジネス
哲学・思想 文学・芸術、歴史・地理
バイオ・医療、健康 食・農、生活 教育・心理
環境・エネルギー、建築・土木 数学・物理、地球・宇宙
テクノロジー・情報
みらいぶっくへ ようこそ ふとした本との出会いやあなたの関心から学問・大学をみつけるサイトです。
TOPページへ