今日、世界の貧富の格差は過去最大レベルに達し、その一方で世界の武器貿易も冷戦後最大規模に達しています。世界の軍事費の一部で、多くの人々を飢餓や貧困から救い出せるにもかかわらず、軍備の強化と圧倒的多数の貧困が極限まで同時進行しつつあります。
こうした現代世界の現実を直視し、19世紀以降現代までとどまることなく地球規模で展開されてきた「武器移転の国際連鎖」の歴史研究を通して、軍縮・軍備管理を阻んできた複雑な構造を解明し、21世紀における軍縮・軍備管理の進展に歴史研究の立場から貢献することを課題としています。
武器移転の理解が不可欠
武器移転という言葉は一般的ではありません。19世紀の西ヨーロッパに端を発する世界の工業化において、技術移転(発明や新技術の普及)が大きな役割を果たしてきたことは周知の事実ですが、これに対して、ほぼ同時期に始まった世界の軍事化において武器移転(武器とその製造方法の拡散)が及ぼしてきた影響は、ほとんど理解されていません。
しかし、貧国の克服と軍縮・軍備管理の実現には、武器移転とその世界的な負の連鎖についての理解が不可欠です。以上のような問題意識に基づいて、近現代のアジア、特に世界最大の武器輸入国であるインドを中心に研究を進めています。
一般的な傾向は?
- ●主な業種は→教育・研究職、自動車・機械などの製造業、銀行・保険業、商業、出版、小売・百貨店業
- ●主な職種は→研究・教育(大学教員・高校教員)、営業、設計、開発、企画、編集
分野はどう活かされる?
大学・研究者、出版社編集者、海外現地法人の開設、エコ・ビジネス、eコマース等で活躍しています。大学卒業後、各種業界(例えば、IT関連、機械関連、自動車関連、金融関連、流通関連など)に就職する学生は研究テーマを通して、国際的な視野を涵養し、高度専門職業人としての素養を培っていると言えます。
学問の目的は、自分の存在する社会の構造を分析し、世界の動きを見通す力を培うことにあります。そのために大学ではぜひ、主体的に取り組めるテーマを見つけてください。
明治大学商学部は、20年ほど前に商学科7コース制に移行して、今日に至っています。100年を超える歴史と10万人を超える卒業生を輩出しており、各界で活躍している多くのOB・OGが現役の学部生をいろいろな側面から支援してくれています。
学部教育の中心にあるのはゼミナールで、2年次から4年次まで3年間、ゼミの仲間と深く研究する体制ができております。さらには、在学中の協定校留学や学部の枠を超えた各種の課外活動など、学生の積極的な取組みの様子については、ぜひとも大学のホームページhttps://www.meiji.ac.jpで確認してみてください。学生の視点を重視したホームページから、皆さんにとって有益な情報がきっと得られることと思います。