歴史が得意・好きという人は、探究学習で歴史にチャレンジしてもいいでしょう。探究学習のテーマとしては、江戸時代であれば「県史・市史などの史料を使って郷土の歴史を研究する」。近現代であれば「原子力発電所問題や韓国との徴用工問題など、現在の問題の歴史的経緯を調べる」、「戦争の背景・原因を調べる」、考古学なら「夏休みなどに発掘調査に参加する」、「土器や石器を作って使ってみる」といった活動ができるでしょう。高校で使う歴史資料集に掲載された史料や絵画を活用した探究活動もおすすめです。
現在の性差別や人種差別などの差別、経済格差、戦争や紛争の原因の多くは歴史に起因しています。このように歴史の研究はSDGsでいえば、「10.人や国の不平等をなくそう」「16.平和と公正をすべての人に」につながります。
歴史は、主に人文系の学部学科で研究されており【日本史】、【アジア史・アフリカ史】(東洋史)、【ヨーロッパ史・アメリカ史】(西洋史)と、学問分野は地域で分かれており、その中で国別、時代別に研究されています。その他の地域や「交流史」「海域史」や世界史全体で歴史をとらえる研究も行われています(【史学一般】)。さらに、経済学では【経済史】、哲学では【思想史】、理工系では【科学社会学・科学技術史】というように、各学問分野でその分野の歴史が研究されています。また、歴史学が主に文字や絵画史料から歴史を研究するのに対し、遺物や遺構から歴史を研究するのが【考古学】です。歴史に近い分野としては、歴史は現在の地域産業や社会に影響を与えているので【人文地理学】が、昔からの文化や暮らしなどについては【文化人類学・民俗学】が関係します。
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日本史 古代から近現代まで。古文書・古記録も読もう |
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アジア史・アフリカ史 中国4000年からアラブ、アフリカまで。過去の姿は? |
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ヨーロッパ史・アメリカ史 欧米各国の盛衰、紛争史を調べたい |
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史学一般 地域に偏らない! テーマ主義で歴史を調べる |
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考古学 遺跡を発掘し人類の歴史発見 |
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経済史 世界の経済発展の歴史を調べる |
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思想史 宗教家、政治家もいれば市民も。過去には様々な思想があった! |
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人文地理学 都市、経済、観光の地域性を調べる |
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文化人類学・民俗学 世界の民族、庶民の文化を知りたい! |
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科学社会学・科学技術史 科学や技術の意義。歴史から問い直す |