自然保護や生態系の保全に向けた取り組みが世界的な課題となっています。探究学習では、たとえば生物や地理からのアプローチとしては、「近くの河川のDNA(環境DNA)からその河川に棲む生物の固体数を調べる」「近隣に生息する外来生物の侵入状況や在来種に与える影響を調べる」といった活動が考えられるでしょう。また、現代社会・公共や政治・経済からは「環境保全のために環境客から入山料を徴収する」というように、自然保護と人の活動を両立させるための仕組みを提案するといった取り組みが考えられるでしょう。
自然保護・生態系の保全に関する学問は、理系では【自然共生システム】や【生物資源保全学】が関係し、文系では【環境政策・環境社会システム】が関係します。また、生物学の中の【生態・環境】、【生物多様性・分類】や農学の中の【遺伝育種科学】、森林保護や森林の生態系保全については【森林科学】、海や河川、湖の生態系保全については【水圏生産科学】が関係します。さらに、自然保護と観光の両立については【観光学】、生態系の保全や自然再生は【環境農学(含ランドスケープ科学)】というように、多様な学問からアプローチすることができます。
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自然共生システム ユニーク生物の生き様。人間とこう共生している |
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環境政策・環境社会システム 脱炭素に向けて制度作りから社会運動まで |
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生物資源保全学 絶滅危惧種、生物の遺伝資源を守る |
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生態・環境 生物が自然界で暮らす有り様がわかる |
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森林科学 林業を支え、森の保全で地球温暖化にも挑む |
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水圏生産科学 魚介類の養殖、食品加工の向上で水産業に貢献 |
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生物多様性・分類 地球に数100万種!生物多様性がわかる |
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遺伝育種科学 農作物の交配、遺伝子探し・編集という品種改良 |
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観光学 ビジネスや地域の経済効果からも観光をみる |
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環境農学(含ランドスケープ科学) 里山も、緑ある農業も、都心の公園も作るため |